妻木晩田遺跡 ― 2025年02月01日 00:33
妻木晩田遺跡(むきばんだいせき)は、鳥取県にある弥生時代後期(1~2世紀)を中心とする大規模な集落遺跡である。国内最大級の弥生時代の集落跡である。
概要
鳥取県西伯郡大山町・淀江町の2町にある大規模な弥生時代後半期の集落遺跡である。伯著大山の西北に位置し、孝霊山を背にして平野に面した標高約90~150mの丘陵地にある。弥生時代後期後葉が最盛期であった。古墳時代前期後半には集落規模は急激に縮小した。
調査
平成7年から平成10年にかけて、最初の発掘調査が実施された。弥生時代中期~古墳時代前期にかけての遺物がみつかり、竪穴住居跡400棟以上、掘立柱建物跡500棟以上。そして、墳丘墓は30基以上を検出した。
遺構
集落遺跡は丘陵尾根上の複数箇所に分散し、洞ノ原地区,妻木山地区,妻木新山地区,仙谷地区,松尾頭地区,松尾城地区,小真石清水地区に大別される。発掘調査の結果,竪穴住居、掘立柱建物502棟,合計900基あまりが確かめられた。竪穴住居は全部で約700。弥生時代後期後では、堤を取り囲む周堤溝、竪穴部床面の中央ピットから屋外に向けて付設された排水溝を伴う。
遺物
- 銅鏡片2点。共に内行花文鏡である。
- 勾玉、
- ガラス小玉
- ヤリガンナ、
- 斧、
- 鏃、
- 鎌、
- 鍬などの鉄製品 ・・・400点出土
- 土器
- 石器(調理具・農工具・狩猟具・武器)
史跡
- 史跡名勝天然記念物
- 指定 - 1999年12月22日(平成11.12.22)
- 追加指定 - 2008年3月28日(平成20.03.28)
見学
見学はむきばんだ史跡公園で、「弥生の館むきばんだ」が作られている。
アクセス等
- 名称:妻木晩田遺跡
- 所在地:鳥取県西伯郡大山町妻木1115-4
- 交通: JR米子駅より車25分
- 入園無料
- 開園時間:午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
- 休園日:第4月曜日(その日が祝日の場合は翌日が休園日となります)、年末年始(12月29日~1月3日)
参考文献
- 鳥取県教育委員会(2003)「史跡妻木晩田遺跡第4次発掘調査報告書」
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