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倭国の時代2025年01月25日 00:27

倭国の時代(わこくのじだい)は2024年12月21日に行われた古代史講演会のテーマである。

概要

  • タイトル  第27回古代史講演会「倭国の時代」
  • 会場    オンライン
  • 講師    古市 晃氏(神戸大学大学院人文学研究科 教授)
  • 日時    2024年12月21日(土)14時00分から15時30分

要旨

倭国はどのように成り立ったか。研究成果によれば5、6世紀は倭王中心の王族による専制的倭王権であった。5世紀段階は血縁継承とはいえず、血統による王権継承は6世紀からである。 倭王のグループから倭王がどのように選ばれるか。5世紀後半から倭王の権力が強まった。 470年代では倭王による専制支配であった。6世紀前半の欽明以後は血縁継承と認められている通説をどのように考えるか。諸伝承の排除は理由がある。記紀伝承は後からの造作があることが明らかにされている。作られた物語からは歴史を構成できない。しかし、まったくのゼロではない。記紀の基礎的な部分には歴史的事実があるだろう。出土文字資料は同時代資料であるから、造作の心配が無い。5世紀後半に「大王」の出土文字資料があり、稲荷山古墳の鉄剣に書かれる。当時は複数の王統があった。記紀と宋書を見比べれば、「珍」と「斉」は血縁関係は無い。中国の史書においては、諸外国の王朝についても、継承関係は可能な限り正確に書くのが原則であるから、血縁が記されないのは、重みがある。藤間生大は「珍」と「斉」は血縁がないと書いている。すなわち当時は少なくとも2つの王統があったことになる。5世紀の倭王の王権は不安定であったといえる。

考察

参考文献

  1. 古市 晃(2021)「倭国 古代国家への道」講談社

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