艸墓古墳 ― 2025年06月06日 00:05
艸墓古墳(くさはかこふん)は、奈良県桜井市谷にある方墳である。「カラト古墳」とも言われる。
概要
大和盆地の東南部、寺川左岸の丘陵上に立地し、墳形は方墳(南北28m×22m、24m説あり)で、東西22m、高さ8m(7m説あり)の規模である。石室は東南に開口する。古墳時代終末期の7世紀前半~7世紀中葉の築造と推定されている、墳丘には葺石が認められる。
調査
遺構
埋葬施設は花崗岩を用いた両袖式横穴式で、玄室部は巨大な花崗岩を用い、全長13.3m。長さ4.4m、幅2.7m、高さ2m。羨道部は長さ8.8m、玄門幅1.9m、高さ約1.5mである。奥壁は1石、玄室側壁石は2石である。玄室の側壁と天井石の間隙に漆喰を塗る。石棺は竜山石製の刳抜式家型石棺で6個の縄掛突起がある。玄室中央に凝灰岩を用い、刳抜式家形石棺が置かれる。 石棺の石材は加古川流域産(現・兵庫県)の竜山石であり、その構造から、まず石棺を安置し、その後に石室、最後に墳丘を築いたと推測される。
規模
- 形状 方墳
- 規模 28×22m、高8m
- 外表施設
- 葺石 葺石あり
- 主体部
- 室・槨両袖型横穴式石室
- 棺 刳抜式家形石棺
遺物
正式な発掘調査はされていないため、出土遺物は不明。
指定
1974年(昭和49年)6月18日 国の史跡に指定。
アクセス
- 名称:艸墓古墳
- 所在地: 〒633-0053 奈良県桜井市谷657
- 交 通: JR桜井駅から徒歩25分
参考文献
- 大塚初重(1996)『古墳辞典』東京堂出版
- 青木敏(2022)『古墳図鑑』日本文芸社
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