阿玉台式土器 ― 2025年06月12日 00:02
阿玉台式土器(あたまだいしきどき/おたまだいしきどき)は縄文土器の中期に南関東を中心として広く使われた土器である。
概要
千葉県香取市の阿玉台貝塚周辺で発掘された土器を標識として、阿玉台式土器と呼ばれている。粘土に鉱物の金雲母を混ぜるため、光に照らせばキラキラと光る。口縁や胴部に垂れ下がる懸垂文、扇状の把手、隆起線貝殻文、押型文などの文様が特徴である。早稲田大学の故西村正衛教授は、阿玉台式土器の編年研究を進めた。阿玉台式土器の器種組成は、深鉢形土器が大半を占める。深鉢形土器の代表的な器形は、体部が直線的に少し開き、頸部が外反し、口辺部が内湾気味に広がる。体部に隆帯によって垂下隆帯を配置する、口辺部の施文域には区画文を配置する。
使用範囲
千葉県、茨城県、栃木県と、東関東地方に広く分布する。
出土例
- 阿玉台式土器 - 稲荷上遺跡、埼玉県狭山市下奥富、縄文時代中期
- 阿玉台式土器 - 阿玉台貝塚、千葉県香取市阿玉台1012、縄文時代中期前半
- 阿玉台式土器 - 木曽中学校遺跡、東京都町田市木、木曽西二丁目、深鉢形土器、縄文時代中期
参考文献
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