上官塚遺跡 ― 2025年09月18日 00:29
上官塚遺跡(じょうかんづかいせき)は熊本県嘉島町にある古墳時代の遺跡である。
概要
熊本県の中央部にあり、北を加勢川、南を緑川に囲まれる。縄文時代後期から平安時代前期にかけて、弥生時代の甕棺墓群、古墳、集落が検出された。
古墳
古墳は30基以上が確認されており、上官塚古墳群と名称がつく。すべて円墳であった。世紀前半の古墳から囲い形埴輪と家形埴輪が出土した。 古墳は横穴式石室と箱式石棺とがある。規模は径10mから30mを超えるものまである。SZ09では埴輪が出土している。円筒埴輪は突帯が2条あり、間に円または逆三角の透かし穴がある。朝顔型埴輪は壺形埴輪と円筒埴輪を一体にしたものである。埴輪から古墳は5世紀前半の築造と考えられる。
家形埴輪
家形埴輪は入母屋造りで家の壁に線刻の円文がある。円文の上に縦方向の線刻があり、日本の吊り紐のようにみえる。円文があるのは正面と入口のみである。入口と窓は正面のみであるが、両者は同じようなサイズである。 家を囲む囲形埴輪(柵形埴輪)にも円文がある。円の中心にコンパスのような穴がある。家形埴輪は縦32.4cm、横43.2cm、高さ32.8cmである。囲形埴輪と家形埴輪とがセットで出土したのは、九州で2例目である。
調査
遺構
弥生時代
- 甕棺
- 土壙墓
古墳時代
- 古墳
- 土壙墓
- 木棺墓
遺物
縄文時代
- 縄文土器(後~晩期)
- 石器(石鏃、剥片など)
弥生時代
- 弥生土器(中期~後期)
- 石器(石斧、石鏃など)
古墳時代
- 土師器・
- 須恵器(中期)
- 鉄器(刀子など)
展示
考察
指定
アクセス等
- 名称 :上官塚遺跡
- 所在地 :熊本県上益城郡嘉島町上島545
- 交 通 :
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