香取市文化財保存館 ― 2026年02月03日 00:15
香取市文化財保存館(かとりしぶんかざいほぞんかん)は千葉県香取市が設置する考古資料を中心とした文化財の保存・展示施設である。
概要
展示は古墳時代を中心とし、旧石器時代から縄文・弥生・古墳時代、さらに奈良・平安時代および中世に至るまで、市内遺跡から出土した主として考古資料を通史的に構成している。2013年(平成25年)に、市内各地の発掘調査で出土した文化財資料の保存・集約および公開を目的として開館した。前身は1967年(昭和42年)に開館した「文化財保存館」である。 城山1号墳の墳丘中段や後円部上、前方部上からは円筒埴輪、人物埴輪、武人埴輪、犬型埴輪、家型埴輪などから数多くの埴輪が出土した。 城山1号墳出土の「三角縁三神五獣鏡」については、神(三神)と獣(五獣)が描かれている三角縁神獣鏡で、ヤマト王権を介した鏡の頒与・再分配が繰り返された結果、最終的に同古墳に副葬されたものと考えられている。富雄丸山古墳(奈良)、銚子塚古墳(福岡県)などでも出土している。 地域密着型の古墳時代重視の展示施設である。
展示
城山1号墳では、墳丘中段、後円部上、前方部上などから円筒埴輪をはじめ、人物埴輪、武人埴輪、犬形埴輪、家形埴輪など多種多様な埴輪が出土している。 主な展示資料は良文貝塚(国指定史跡)から出土した縄文土器や石器、城山1号古墳から出土した三角縁三神五獣鏡・埴輪・武具・馬具・装身具等(県指定文化財)などの副葬品、横穴墓(関峯崎3号墳)から出土した「金銅製三尊押出仏」(県指定文化財)などである。
展示構成
常設展示
香取市文化財保存館の常設展示は、香取市域の考古資料を軸とした通史展示を基本構成とする。
旧石器時代・縄文時代の石器・土器類に始まり、弥生時代の集落・生業関連資料、そして古墳時代の副葬品・埴輪資料へと時代順に展開し、奈良・平安時代から中世に至るまでの地域史の変遷を概観できる構成となっている。 とくに古墳時代の展示に重点が置かれ、下総地域東部における首長墓の成立と展開を示す資料群が中核をなす。
なかでも、千葉県指定文化財「城山1号墳出土品」は常設展示の中心的資料として位置づけられており、三角縁三神五獣鏡をはじめとする副葬品、円筒埴輪・人物埴輪・動物形埴輪・家形埴輪など、多様な埴輪群を通じて、古墳築造技術や葬送儀礼、被葬者像を具体的に示している。
また、市内各地の発掘調査成果を反映し、遺跡分布や地形環境、利根川・香取海との関係性を踏まえた解説が付され、地域史理解を深める構成となっている。
企画展示・特集展示
企画展示(特集展示)は、市内遺跡の発掘調査成果や特定テーマに焦点を当てて随時開催される。
内容は、近年の発掘調査で新たに出土した資料の公開や、特定の時代・遺跡・遺物(古墳、埴輪、土器、祭祀関連資料など)を主題とした展示が中心であり、常設展示では十分に紹介しきれない資料や研究成果を補完する役割を担う。
これらの展示を通じて、香取市域における考古学研究の進展や文化財保護の意義を市民に伝えるとともに、資料の多角的理解を促すことを目的としている。
縄文時代
- 阿玉台貝塚
- 良文貝塚
- 城ノ台貝塚
- 下小野貝塚
- 鴇崎貝塚
- 磯花遺跡
弥生時代
- 阿玉台北遺跡 - 炭化米
古墳時代
- 城山1号墳
- 須恵器、
- 土師器、
- 木棺片
- 人の歯、
- 三角縁三神五獣鏡
- 武器(環頭大刀・頭椎大刀・円頭大刀・直刀・鉄鏃など)、
- 武具(衝角付冑・桂甲小札など)、
- 馬具(鞍金具・轡・杏葉・雲珠・辻金具など)、
- 装身具(天冠・耳環・銀製 空玉・ガラス玉など)
- 三ノ分目大塚山古墳
- 長持形石棺
- 石枕
- 関峯崎3号横穴、
- 金銅製三尊押出仏(県指定文化財)
奈良・平安時代
- 吉原三王遺跡(県指定文化財:墨書土器)
- 古屋敷遺跡
アクセス等
- 名称:香取市文化財保存館
- 所在地:千葉県香取市羽根川38(香取市役所小見川支所2階)
- 休館日: 毎週月曜日、祝日の翌日、年末年始
- 開館時間:9:00~17:00
- 入館料: 無料
- 交通: JR成田線小見川駅から徒歩10分
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