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岡山遺跡 (山口県)2025年08月06日 00:01

岡山遺跡 (山口県)(おかのやまいせき)は山口県周南市にある弥生時代中期から終末期にかけての遺跡である。

概要

岡山遺は山口県周南市の中央を流れる中村川右岸の標高45mから64mの丘陵上に位置する弥生時代中期から終末期の環壕集落跡である。環濠は上幅で約3mから4m、深さ1.2m以上で断面V字形である。円形竪穴住居跡4軒、貯蔵用とみられる土坑がある。方形台状墓4基が確認され、方形台状墓は、一辺約6m、溝は、幅60mから80m、深さ約1mで、土器祭祀とみられる痕跡が見られる。遺物は土器・石器・鉄器・玉類など、土器のほか、土坑墓から内向花文鏡1面が出土した。山口県内の弥生時代の高地性集落の一つで、敵の攻撃から集落を守るための防御的な性格があったと考えられている。また、狼煙台の役割も果たしていた可能性もあると指摘されている。 竪穴住居跡・土坑・環濠から多量の植物遺存体(炭化米・エンドウ・クリ・モモなど)が出土した。水田耕作と同時に畑作が行われていた可能性が高い。

発掘調査

第Ⅰ地区は弥生時代中期の集落跡であり、環濠、竪穴住居跡、食料貯蔵施設と考えられる袋状土壙などが発見された。遺物は弥生土器のほか石包丁、石斧、石鏃などの石器類、鉄器類、分銅形土製品、勾玉、管玉などが出土した。  第Ⅱ地区は、弥生時代終末期の墓城で、第2号土壙墓からは、内外面ともに朱が塗られた内向花文鏡が出土した。中国から移入された鏡をモデルに日本で模倣・製作された銅鏡である。1985年に発掘され、銘文はない。完形7.1cmで山口県埋蔵文化財センター蔵となる。

遺構

  • 台状墓4基
  • 土坑墓4基
  • 環濠
  • 円形竪穴住居跡
  • 土坑

遺物

  • 弥生土器(壺・高坏・長頸壺・器台)
  • 鉄製品(鉄鏃)
  • 鏡(内行花文鏡)
  • 勾玉
  • 管玉
  • 石包丁
  • 石斧
  • 石鏃 - 流紋岩製、雲母片岩製、凝灰岩製
  • 分銅形土製品
  • 土製紡錘車
  • ミニチュア土器 - 甕、壺

指定

展示

所在地等

  • 名称:岡山遺跡
  • 所在地:山口県周南市安田
  • 交通:

参考文献

  1. 山口県埋蔵文化財センター(1987)『山口県埋蔵文化財調査報告99:岡山遺跡』日本道路公団広島建設局徳山工事事務所他