姫塚古墳(千葉県) ― 2025年10月19日 00:04
姫塚古墳(千葉県)(ひめづかこふん)は千葉県横芝光町に所在する前方後円墳である。 「中台姫塚古墳」ともいう。「日本百名墳」の一つである。
概要
姫塚古墳は姫塚古墳は芝山古墳群のひとつで、千葉県北東部の九十九里平野を流れる木戸川流域の標高40mの台地上にある古墳である。芝山古墳群は国指定史跡に指定されている。 昭和31年に観音教寺と早稲田大学による学術調査発掘調査が行われ、姫塚古墳から埴輪列が出土した。埋葬施設は横穴式石室である。副葬品は、金銅製耳環や銅碗、頭椎大刀や直刀、鉄地金銅張杏葉、金銅飾金具、須恵器、勾玉などが出土した。玄室の幅は1.65m、高さは1.8mである。
埴輪
形象埴輪列は45体あり、当時の原位置で出土している。埴輪の配列の意味の分析がしやすい。埴輪は美豆良を結い、顎髭をたくわえ、山高帽を被る男性、馬と馬子、また正装女性は巫女と見られる。 大形で優れた造形の埴輪群である。姫塚古墳の埴輪群は葬列の様子を表したものであり、埴輪が外を向いて立てられていることは、古墳を見る人を意識して並べられている「見せる埴輪」であることが分かる。
調査
規模
- 形状 前方後円墳
- 墳長 58.5m
- 後円部径 径35m 高4.5m
- 前方部 幅36m 長28m 高4.8m
外表施設
- 円筒埴輪 円筒・朝顔形Ⅴ式
- あごひげの男性埴輪
- 葺石
主体部
- 室・槨 横穴式石室
遺物
- 金銅耳環6
- 金銅飾金具5
- 金銅球状金具4
- 勾玉5
- ガラス小玉82
- 水晶切子玉3
- 琥珀棗玉3
- 方頭大刀1
- 直刀13
- 鉄鏃 あり
- 刀子3
- 金銅雲珠6
- 鉄地金銅張杏葉1
- 金銅鞍金具1組
- 轡2
- 須恵器 3
- 鉄釘 - 石室内
築造時期
- 古墳時代(6世紀)
被葬者
展示
- 芝山町立芝山古墳・はにわ博物館
- 芝山ミューゼアム 芝山仁王尊
指定
- 令和6年8月27日 国指定重要文化財
- 1958年(昭和33年) 国指定史跡(芝山古墳群)
アクセス等
- 名称 :姫塚古墳
- 所在地 : 〒289-1741 千葉県山武郡横芝光町中台
- 交 通 :芝山鉄道「芝山千代田駅」または、JR総武本線「松尾駅」から芝山ふれあいバスにて「芝山仁王尊」下車、徒歩10分
参考文献
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