岡田山1号墳 ― 2025年10月30日 00:15
岡田山1号墳(おかだやまいちごうふん)は島根県松江市にある古墳時代の前方後方墳である。
概要
松江市の南、意宇平野西縁の低丘陵裾部に位置する。主軸を南北にとる墳長21.5mの小規模な前方後方墳であるが、前方部の前面に前方部の前面にはいびつな形の造出しがある。標高25m、水田からの比高12mである。後円部高さは前方部高さより50cm高い。墳丘斜面に貼石の葺石が置かれる。墳丘斜面から墳裾にかけて多数の円筒埴輪片と須恵器子持壺片が出土する。内部主体は後方部中央から西側に開口する全長5.6mの横穴式石室である。主軸に沿って凝灰岩製の組合式石棺が置かれる。 石室内から「長宜子孫」の銘文が刻まれた内行花文鏡(後漢に比定される内行花文鏡である)、大刀、鉄鏃、刀子、耳環、金銅丸玉、須恵器や大形の馬具および馬鈴等の馬装具などが出土した。副葬品全体の組み合わせは山陰地方での後期古墳の代表的な特徴を備える。
円頭大刀
出土した円頭大刀のうち一口の刀身に「額田部臣(ぬかたべおみ)□□□素□□大利□」の銀象嵌銘文がある。把円頭に精緻な双鳳亀甲繋文の象嵌が施される。古代の部民制や氏姓制度6世紀に成立していたことを解明する資料である。出土品は重要文化財となる。大刀銘文に記されている「額田部臣」は職名+臣である。
調査
岡田山古墳群が発見されたのは1915年であった。当時の土地所有者が1号墳の後方部を発掘し、石室の天井石を動かし、副葬品を取り上げた。本格的な発掘調査は1970年に八雲立つ風土記の丘の整備の一環として行われた。
規模
- 形状 前方後方墳
- 築成 前方部:2段、後方部:2段
- 墳長 21.5m
- 後円部 径1辺11.5m 高3m
- 前方部 幅11.5m 長10m 高2.5m
葺石 あり
埴輪
- 円筒埴輪 円筒Ⅴ式
葺石 あり (下段のみ
遺構
- 室・槨 横穴式石室
- 棺 組合式家形石棺
遺物
- 長冝子孫内行花文鏡 中国鏡
- 銀環2
- 金銅丸玉18
- 鉄刀4(
- 三葉環頭大刀1・
- 円頭大刀1・
- 圭頭大刀1、
- 円頭大刀 「額田部臣」銘
- 鉄鏃多数
- 刀子3
- 轡
- 鏡板1対
- 鞍金具1具分
- 雲珠6
- 辻金具4
- 鉄環2
- 鈴6(虎頭鈴)
- 蓋付壺
- はそう
- 高杯
- 提瓶
- 横瓶(山本編年Ⅲ期)
築造時期
- 6世紀後半
展示
- 八雲立つ風土記の丘展示学習館
考察
指定
- 1985年6月6日 国指定 重要文化財(美術品)
アクセス等
- 名称 :岡田山1号墳
- 所在地 :島根県松江市大草町岡田
- 交 通 :
参考文献
- 島根県教育委員会(1987)『出雲岡田山古墳』
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