Bing
PVアクセスランキング にほんブログ村

環頭太刀2025年05月03日 00:59

環頭太刀(かんとうのたち/かんとうだち)は環状の柄頭がある大刀である。

概要

以前は高麗剣(狛剣)(こまつるぎ)と呼んだ。日本では『万葉集』で」「わ」の枕詞になる高麗剣や狛剣がある。「東大寺献物帳」に環頭と注がある高麗様式の太刀を環頭太刀とする説があった。素環頭大刀は、柄頭に環状の飾りが付いている大刀であり、弥生時代中期から古墳時代にかけて出土する。弥生Ⅲ期以降の甕棺墓に環頭太刀を副葬する例がある。 中国から伝来したとされ、6世紀から7世紀に盛行した。日本刀の源流といわれる。環頭部分を外せば日本刀の形になる。

来歴

中国では殷時代から環頭のある銅製の刀子がある。多くは厨房具や化粧道具、文房具であり武器として殺傷力のないものであった。武器の鉄製太刀が登場するのは前漢の時代であった。武器としては鉄製環頭太刀が戦場で使われた。

用途

形式

日本の古墳時代のものは、環体とその内部装飾の有無により、素環頭太刀、三葉環頭太刀、三累環頭太刀、竜鳳環頭環太刀、獅噛環頭太刀の形式が知られている。時期により型式差がある。

出土例

  • 金銀装単龍環頭大刀 - 姉崎山王山古墳、千葉県市原市、古墳時代後期前半、6世紀中葉
  • 金銅装単鳳環頭大刀柄頭 - 窟屋1号墳、兵庫県三木市志染町、古墳時代後期(6世紀後半)
  • 素環頭大刀 東大寺山古墳出土、奈良県天理市、古墳時代・4世紀
  • 素環頭大刀 内場山弥生墳墓群、篠山市下板井、弥生時代終末期(庄内式期)

参考文献

国分台遺跡2025年05月03日 01:00

国分台遺跡(こくぶだいいせき)は香川県高松市にある旧石器時代の遺跡である。

概要

自衛隊演習地にある遺跡である。讃岐国分寺の北の五色台の台地が広がり、その南の標高407mに国分台遺跡がある。讃岐岩質安山岩溶岩で構成されており、風化すると赤褐色の粘土状になる。国分台遺跡からはサヌカイト製石器が多数発見された。国分台南麓には、山頂から崩れてきたサヌカイトの岩片が散乱し、サヌカイトの岩片は、表面が白く風化し、流理に平行な細い凹凸ができし、表面はノコギリのようになる。

調査

1959年3月18日から3月30日まで実働10日で発掘調査した。石器の朱包含層は約40cmであった。約1.5トンの石器を採取した。主な発掘品は(1)ナイフ形石器、尖頭器、彫器、掻器などの完成品、(2)欠損した石器、(2)剥離部分のある石核、翼状剥片の破損品、(3)不定形剥片、石屑、(4)自然礫などであった。仕上がった石製品は瀬戸内海、四国方面に渡ったと推定される。近藤義郎(1995)によれば国分台遺跡は多くの小集団により長い年月に相当の回数、繰り返し使用されたとみている。小規模の集団はある程度の距離を置いて分散居住し、頻繁に移動し、小動物の捕獲、植物質食料の採取をしていたとみられる。

遺構

  • 包含層
  • 石器集中
  • ピット

遺物

  • 石核
  • 剥片
  • ナイフ形石器
  • 角錐状石器
  • 槍先形尖頭器
  • 両面調整石器
  • スクレイパー
  • 尖頭器
  • 彫器
  • 敲石

考察

展示

指定

所在地等

  • 名称: 国分台遺跡
  • 所在地:香川県高松市国分寺町国分台
  • 交通:

参考文献

  1. 香川県教育委員会事務局文化行政課(1988)『国分台遺跡』香川県教育委員会
  2. 近藤義郎(1995)「岩宿時代とはいかなる時代か」『岩宿時代を知る』群馬県笠懸町教育委員会