市庭古墳 ― 2025年10月17日 00:03
市庭古墳(いちにわこふん)は奈良県奈良市にある古墳時代の前方後円墳である。
概要
平城京の造営時に破壊された。後円部の一部のみが残る。規模の数値はいずれも復元値である。1962年、1963年の調査により前方後円墳と判明した。近世に8世紀の平城天皇陵に比定されたが、5世紀前半の推定年代とは合わない。
調査
昭和55年6月23日から10月18日まで、市庭古墳の周壕の発掘調査が行われた。市庭古墳が二重の周壕をもつこと、奈良時代に苑地に転用されていることが判明した。葺石は南北4.5m、東西5.3mであった。復元長は前方を含めて墳丘全体は250m、前方部幅は約160mとされた。内壕は狭いところで29.5m、深さ4.5mと推定された。埴輪は円筒埴輪III式、蓋形埴輪、ヘラ書きの直弧文が書かれる。外堤上に埴輪がある、蓋形埴輪、家形埴輪、動物埴輪、囲形埴輪あり。両側くびれ部に造出がある。外堤および二重周濠の総長は約400mである。埴輪の年代は5世紀前半とみられる。
規模
- 形状 前方後円墳
- 墳長 復元250m
- 後円部径 復元径140m 高13m以上
- 前方部 幅160m
葺石 あり
埴輪
- 円筒埴輪 円筒Ⅲ式(外堤上)
葺石 あり
遺構
遺物
築造時期
- 5世紀前半
展示
考察
指定
アクセス等
- 名称 :市庭古墳
- 所在地 :奈良県奈良市佐紀町字ニジ山
- 交 通 :近鉄大和西大寺駅からバス、「平城宮跡」下車、北へ100m
参考文献
- 奈良文化財研究所(1981)『平城宮北辺地域発掘調査報告書』
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