館崎遺跡 ― 2024年11月27日 00:05
館崎遺跡(たてさきいせき)は北海道にある縄文時代の遺跡である。
概要
館崎遺跡は北海道の最南端、白神岬の北東6kmの標高24mの高台に立地する。 縄文時代前期後葉から中期中葉、後期前葉の集落遺跡である。盛土遺構、竪穴住居跡、墓、土坑、柱穴、焼土などが検出された。集落の変遷が、土層堆積状況、遺構の重複状況、住居形態、土器型式などから明らかになった。 土器91万点、石器48万点と大量の遺物が出土した。出土状況は破片状態、正立、倒立、横転状態で散逸していない状態のものが多い。本遺跡は縄文時代前期末葉から中期中葉の約500年間継続した。青森県の三内丸山遺跡と時代が重なる。注目する遺跡は国最大級の現存長37cmの大型岩偶、東北以北最多量の滑石製主体のけつ状耳飾、透明度の高い長野県産黒曜石製の石鏃がある。長野県域産黒曜石製石鏃の最北例である。本州で作られたものが館崎に持ち込まれたものと考えられている。霧ケ峰周辺から福島町まで、直線距離にして約620kmである。縄文時代の人々の活発な移動がうかがえる。北海道では見られない形状の石鏃もある。動物はオットセイ、ウトウ、アイナメ類、ソイ類など海産生物が主体である。植物は、オニグルミ殻が多いが。ヒエ属種実が確認され、クリ花粉が多量に確認された。大型岩偶正面からみると五角形で、頭と足は省略されるが、人の胴体を表している。けつ状耳飾はすべて三角形である。
コクゾウムシ
縄文時代後期の深鉢形土器に、推定500匹のコクゾウムシが練り込まれていたことが発見された。縄文時代のコクゾウムシはクリやドングリ等を餌としていたとされています。コクゾウムシは寒さに弱い昆虫のため、縄文人は暖かな屋内でクリやドングリを貯蔵して、北海道の厳しい冬を乗り越えていたことが分かる。た
遺構
- 土坑3
- 盛土遺構2
- 竪穴住居跡48
- 土坑90
- 焼土85
- 集石25
- フレイク集中48
- 小ピット385
- 杭列2
- 道路跡1
遺物
- 東釧路4式土器
- 円筒土器下層c式土器
- 円筒土器下層d式土器
- 円筒土器上層a式土器
- 円筒土器上層b式土器
- 見晴町式土器
- 土偶
- スクレイパー
- 箆状石器
- たたき石
- 石鏃
- 石錐
- 台石
- 石皿
- 北海道式石冠
- 扁平打製石器
- 石斧
- 石棒
- 烏帽子形石器
- ヒスイ製垂飾
- けつ状耳飾
- 岩偶
- 銛頭
- 釣針
- 骨針
- 垂飾
- オットセイ骨
- 植物遺体
展示施設
- 福島町チロップ館
指定
考察
アクセス等
- 名称: 館崎遺跡
- 所在地: 北海道松前郡福島町館崎337-11
- 交通:
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