西福寺古墳 ― 2024年05月24日 00:15

西福寺古墳(さいふくじこふん)は神奈川県川崎市高津区にある6世紀後半の円墳である。
概要
南武線武蔵溝ノ口駅の南方、約2.1kmにある。沖積低地を望むやや南北に細長い台地上の縁辺部の標高約46m矢作川の左岸でその南側寄りにある。周囲を幅6~7.5mの周溝がめぐる。内部構造は未調査であるため不明だが、横穴式石室が存在すると思われる。出土遺物は円筒埴輪や朝顔形埴輪、水鳥形埴輪などがある。「梶ヶ谷第3公園」内に整備、保存されている。
調査
昭和57年と昭和58年に、神奈川県からの補助金を得て、古墳と周辺の保存整備事業を実施した。昭和57年8月には、地上測量と竹石健二氏の指導で、整備上必要な範囲の確認調査が実施された。 墳丘裾部の発掘調査によって直径35m、高さ5.5mの正円形に近い円墳であることが判明した。墳丘を囲繞する周溝の存在や周溝上の畑地から、円筒埴輪片等が採集されていることから、西福寺古墳は埴輪が周囲を巡る高塚古墳と見られる。築造時期は6世紀後半と推定された。 周溝は上端が幅6.0mから7.5m、深さ70cmから80cm(当初は、1m前後)で、溝底は比較的平坦であった。また、そこには水を満たした痕跡がないので、当初から空堀であったと思われる。
規模
- 形状 円墳
- 径約35m、
- 高5.5m
外表施設
遺物
- 鶏形埴輪
- 円筒埴輪
- 朝顔形埴輪
- 形象埴輪
築造時期
- 5世紀後半~6世紀後半
被葬者
展示
指定
- 1970年(昭和45年)8月26日、西福寺古墳を市重要史跡に指定した。
- 1980年(昭和55年)9月16日、神奈川県指定重要文化財
アクセス等
- 名称 :西福寺古墳
- 所在地 :神奈川県川崎市高津区梶ヶ谷3-17
- 交 通 :東急田園都市線「梶ヶ谷駅」から東急バス梶01系統「野川台公園前」行き、「梶ヶ谷5丁目」下車/川崎市バス溝23系統「溝の口駅」行き、「大原」下車、徒歩5分
参考文献
- 西福寺古墳発掘調査団編編(1989)『県史跡西福寺古墳 保存整備報告書』川崎市教育委員会
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