名古屋市見晴台考古資料館 ― 2025年02月10日 00:15
名古屋市見晴台考古資料館(なごやしみはらしだいこうこしりょうかん)は見晴台遺跡に関する資料の収集、調査研究、展示を行う資料館である。
概要
弥生時代後期の環濠集落として知られる見晴台遺跡にある資料館である。1979年(昭和54年)に開館した。主に弥生時代を中心とした見晴台遺跡からの出土品を展示する。常設展は見晴台で暮らした人々をテーマにして、主に衣食住に関する出土品を展示する。発掘調査の状態を復元した住居跡観察舎、環濠断面を表した濠観察コーナーなどの施設がある。1980年(昭和55年)以来、市民参加の発掘調査が行われている。
展示
常設展「見晴台遺跡展-見晴台で暮らした人々-」
- 角錐状石器
- 円窓付土器
- ブランデーグラス形高坏
- 勾玉(ヒスイ製)
住居跡観察舎
発掘調査によって出土した状態が見学できる施設。内部には遺構の型取りによる原寸大の住居跡の複製を設置し、住居跡のうち1軒を推定復元したが、復元住居は経年変化で傾きがひどくなったため、2013(平成25)年10月に取り壊しとなった。 原始・古代の建物である竪穴住居や高床倉庫、祭殿などについて、床(生活面)を持ち上げる高床式と、そうではない竪穴式(平地式)の2通りに分けて紹介する。
濠再現コーナー
弥生時代の濠跡が道路によって寸断されていた地点に、遺構保存のための土留め壁を兼ねて、濠の断面を原寸大に復元した。
円窓付土器
壺や甕の胴部に大きく円窓があいている壺や甕である。煮炊きや貯蔵には不向きである。口縁や頸部に刺突文や数条の沈線をめぐらせるものもあるが、装飾的な文様はないものが多い。円窓付土器の用途は不明である。蚊燻し説のほか、墓の上や周溝内に供えられているので、墓域での葬送儀礼説、墓への供献土器説がある。他の日常的な土器類と混在する時があり、日常的・継続的な役割があったと想定できるため、葬送儀礼説も検討の余地がある。
弥生の森
弥生時代の生活に関係の深い樹木を、都市緑化の推進と弥生時代の学習に役立てるために植栽した。
アクセス等
- 名称:名古屋市見晴台考古資料館
- 入館料:無料
- 開館時間:午前9時15分から午後5時
- 休館日:毎週月曜日(休日ではその翌平日)、毎月第4火曜日(休日を除く)、年末年始
- 所在地: 愛知県名古屋市南区見晴町47
- 交通:名鉄電車「本笠寺」駅下車 東へ徒歩10分
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