東奈良遺跡 ― 2025年02月07日 23:58
東奈良遺跡(ひがしならいせき)は大阪府茨木市にある弥生時代から鎌倉時代までの複合遺跡である。
概要
大阪府北部の千里丘陵から舌状に伸びる微高地に位置する。南北1500m、東西800mの規模で、弥生時代前期から鎌倉時代までの大きな集落遺跡である。
調査
弥生時代の方形周溝墓が見つかっている。 1971年(昭和46年)4月、茨木市東奈良2丁目の小川水路改修工事中に多量の土器・石器・銅鏃などが採集されたことから発見された。遺構の南東部では弥生時代中期後葉の鋳造関係遺物が大量に見つかっている。銅鐸を中心とした青銅器やガラス製品を作っていた。 奈良県の唐古・鍵遺跡と並ぶ当時における日本最大級の銅鐸や銅製品の工房遺跡である。 出土品の再調査では銅鐸を描いた絵画土器を確認した。それが出土した土坑からは大型の壺や器台が見つかった。
小銅鐸
高さが14.4cm、最大幅9.9cmの小の銅鐸が見つかっている。朝鮮式小銅鐸に形状が近く、銅鐸の源流とみられる。銅鐸に描かれた文様は、縄文時代晩期の文様であった。
遺構
弥生中期
- 方形周溝墓2
- 土壙墓1
- 環濠
遺物
- 小銅鐸
- 弥生土器
- 土師器
- 高坏状土製品
- 須恵器
- 黒色土器
- 瓦器
- ガラス玉
指定
展示
- 名称:茨木市立文化財資料館
- 所在地:茨木市東奈良3丁目12-18
- 開館時間:午前9時~午後5時
アクセス等
- 名称:東奈良遺跡
- 所在地:大阪府茨木市東奈良/奈良町/小川町/若草町/天王1丁目17-13ほか
- 交通:南茨木駅 徒歩6分
参考文献
文化庁(2015)『発掘された日本列島 2015』共同通信
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