梅頭遺跡 ― 2025年06月22日 00:10
梅頭遺跡(うめがしらいせき)は福岡県大野城市にある牛頸窯跡群の一角にある古墳時代の窯跡である。
概要
牛頸山からのびる丘陵が分岐する丘陵のうち、現在三兼池から北の谷に窯跡・住居跡がある。窯跡は全長11.6m、幅は最大で2mである。第4次調査では古墳時代から飛鳥時代の遺構が発見された。『多孔式煙道』は牛頸窯跡群にしか見られない煙の出口に粘土柱を立て煙出しの穴を多数つけるものである。
調査
平成13年度の第1次調査では6世紀終わりごろの窯跡から鉄刀・鉄鏃・耳環などが出土した。窯跡の操業終了後は墓に転用されたとみられる。斜面から須恵器・土師器・瓦が出土しているため、工人の作業場があったとみられる。鉄刀はX線撮影で銀象眼を確認した.刀の鍔の縁に二重半円文を施す。銀象眼鉄刀は珍しいものである。 2号窯は全長約10.44m、幅約1.45mから1.95mである。窯跡は操業後、壁や床を削り、焚口部の壁に厚さ7cmから15cm、高さ32cmから92cmの粘土の壁が貼られた。また、粘土の壁と直行するように2列の柱穴が掘られ、その間に炭が広がっていた、2号窯跡は窯を掘り、柱と粘土で部屋を作り、その内部で火葬にした可能性がある。被葬者は、窯跡を利用していることから須恵器の工人(職人)と見られる。
遺構
- 窯
- 掘立柱建物
- 竪穴建物
- 土坑
- 溝
遺物
- 須恵器
- 土師器
- 瓦
- 鉄器
- ガラス玉
- 銀象嵌鉄刀
- 鉄鏃
- 耳環
- 須恵器
- 土師器
- 窯壁
指定
展示
- 大野城市歴史資料展示室
考察
アクセス等
- 名称: 梅頭遺跡
- 所在地:福岡県大野城市上大利梅頭603
- 交通:
参考文献
- 大野城市教育委員会(2008)「牛頸梅頭・本堂遺跡群」
- 大野城市教育委員会(2007)「牛頸梅頭遺跡群」第一次調査、大野城市文化財調査報告書 60
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