井戸尻遺跡 ― 2024年12月08日 00:30
井戸尻遺跡’(いどじりいせき)は、長野県諏訪郡富士見町にある縄文時代の集落遺跡である。日本を代表する縄文時代の遺跡とされる。
概要
長野県のほぼ中央に位置する八ヶ岳八ヶ岳南麓地域の標高850mから900mの台地や尾根上に位置する。周囲に豊富な湧き水がある、東西300m、南北100mの範囲に広がる。釜無川に向かって緩やな傾斜地となっている。12棟の竪穴住居跡が発見され、うち1棟が復元されている。 昭和38年、パリで開催された「日本古美術展」に水煙渦巻文深鉢などが出陳された。昭和47年には、郵便はがきの意匠に採用された。 「井戸尻遺跡群」は井戸尻遺跡・曽利遺跡・藤内遺跡・九兵衛尾根遺跡・居平遺跡・唐渡宮遺跡・向原遺跡で構成される。 井戸尻考古館では遺跡から発掘された2000点余りの土器や石器が展示されている。土器と石器は年代順に並べており、用途や変遷を知ることができる。
土器
土器類は人面模様、動物文様で装飾されたものなどユニークなモノが多い。出土土器は中部地方での縄文時代中期の編年の基準となる。パン状炭化物や打製石斧、石包丁、石臼などは縄文時代の農耕の根拠になると主張する研究者もいる。
遺構
- 環状集積遺構 - 縄文時代早期
- 第13号住居跡 - 縄文時代中期、浅い壁柱穴9
遺物
- 井戸尻遺跡
- 石器 - 旧石器時代
- 石鍬
- 曽利遺跡
- 深鉢 半人半蛙(はんじんはんあ)の図像
- 坂上遺跡出土土偶 (重要文化財)
- 水煙渦巻文深鉢
- 土偶 - 嘆きの土偶
- 藤内遺跡
- 半人半蛙文有孔鍔付土器
- 蛇頭半人半蛙交差文深鉢
指定
- 昭和41年(1966)年 国指定史跡
時期
展示
- 井戸尻考古館
アクセス
- 名称:井戸尻遺跡
- 所在地:〒399-0211 長野県諏訪郡富士見町境7053
- 交 通: 東日本旅客鉄道中央本線「信濃境」駅の南側 徒歩15分
参考文献
- 富士見町教育委員会(1994)『井戸尻遺跡』富士見町教育委員会
青塚茶臼山古墳 ― 2024年12月08日 00:34
青塚茶臼山古墳(あおつかこふん)は愛知県犬山市にある前方後円墳である。 「茶臼山古墳」、「青塚古墳」、「王塚古墳」とも言われる。
概要
犬山市の南部 古墳の規模は断夫山古墳に次ぎ愛知県内2番目である。かつては十数基の古墳があり、古墳群をなしていたが,現在は古墳の南西部に小円墳が数基だけ残る。前方部墳頂に方形壇状の遺構があり、周囲を川原石と割石による配石と石敷、さらにその周囲に円筒埴輪がめぐる。内部構造は未調査のため不明、墳丘形態や出土遺物(鍬形石、壺形埴輪)などから4世紀中頃と見られる。壺型埴輪(つぼがたはにわ)が約2メートル間隔で配置されていた。自然の地形を利用した濠があり,東側には陸橋が確認されている。方形壇上遺構は,古墳築造後に新たにつくられた可能性が高い。配石遺構は後円部の北西側に複数があり,前方部の上に確認されている。規模は全長3メートル,幅1メートル前後。 1584年(天正12年)の小牧長久手の戦いの際に、秀吉陣の砦として使用されたことから、「青塚砦」とも呼ばれる。古墳域は現在は大縣神社(犬山市宮山、尾張国二宮)の社有地である。 圃場整備事業に伴い消滅の危機となったが、地元住民の保護運動で残された。
発掘調査
規模
- 形状 前方後円
- 築成 前方部:2段、後円部:3段
- 墳長 123m
- 後円部径 径78m 高12m
- 前方部 幅62m 長45.5m 高7m
主体部
外表施設
- 円筒埴輪 円筒Ⅱ式
- 葺石 あり
遺物
- 壺形埴輪
- 円筒埴輪
- 樽形埴輪
- 鏃形石製品
- 鰭付朝顔形埴輪
築造時期
- 4世紀中葉(古墳時代前期)頃
被葬者
展示
- 青塚古墳史跡公園
- 青塚古墳ガイダンス施設「まほらの館」
考察
指定
- 1983年(昭和58年)2月8日 国史跡
アクセス等
- 名称 :青塚古墳
- 所在地 :〒484-0945 愛知県犬山市青塚22-3
- 交 通 :名鉄楽田駅 徒歩 30分
最近のコメント