人物埴輪 ― 2023年07月20日 21:10
人物埴輪(じんぶつはにわ)は人間の姿を表した埴輪である。形象埴輪のひとつである。
概要
人物埴輪には、武人、貴族、楽人、農民、鷹匠、巫女、踊る人物、力士、童女、騎馬人物などがある。
- 武人 群馬県成塚(6世紀後半)から「武人」(高さ124.8cm)の埴輪の出土例がある。
- 巫女 群馬県塚廻り三号墳(6世紀中頃)などに巫女の埴輪の出土例がある。滋賀県狐塚五号墳(五世紀末)に「弓を持つ巫女」の出土例がある。
- 農民 千葉県姫塚古墳(6世紀後半)から農夫の埴輪の出土例がある。
- 鷹匠 群馬県オクマン山古墳(6世紀末)に鷹匠の埴輪の出土例がある。
- 楽人 福島県原山一号墳(5世紀末)から「琴を弾く男」(高さ47.0cm)の埴輪の出土例がある。
- 力士 下半身部分(高さ約80センチ)のみであるが、松江市の石屋古墳(5世紀半ば)で出土した埴輪は最古の力士埴輪とされる。
- 騎馬人物 群馬県高林(6世紀後半)から「人を乗せた馬」の出土例がある。また奈良県笹鉾山二号墳(6世紀初め)から馬と馬子の埴輪の出土例がある。乗馬の風習は5世紀始めに朝鮮半島から学んだとされる。
- 童女 群馬県綿貫観音山古墳(6世紀後半)から童女の埴輪の出土例がある。
参考文献
- 高橋克壽(1996)『埴輪の世紀 歴史発掘9』講談社
- 「復元したら最古の力士埴輪だった」/日本経済新聞, 2012年3月8日
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