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男女倉遺跡群2024年08月27日 00:29

男女倉遺跡群(おめぐらいせきぐん)は、長野県小県郡長和町にある黒曜石原石を利用する旧石器時代の遺跡群である。

概要

「男女倉技法」と呼ばれる黒曜石の広域流通を支えた製作技法を開発した遺跡である。黒曜石の産出源から流れ出る渓流が集まる男女倉川流域に密集する遺跡である。 本州で最大規模の黒曜石産地である。 算出する場所は、和田峠、ツチヤ沢、ブドウ沢、牧ヶ沢、高松沢がある。 これらの沢が合流する男女倉川の周囲に旧石器時代の遺跡が集まり、「男女倉遺跡群」と呼ばれる。男女倉遺跡群は狩猟採取民が狩りの道具になる石器やその素材を作った遺跡である。約25000年前から23000年前には板状の原石や厚手の剥辺を素材として片面あるいは両面に加工し、最後に「ファシット」と言われる縦溝状の剥離によって仕上げる、「男女倉技法」を生み出した。 和田峠の黒耀石は質が良く、広範囲に豊富に産出された。作られた石器は、遠く東北・関東・近畿地方まで使われた。

調査

男女倉川の旧石器時代の遺跡は約20地点が確認されている。このうち1957年(昭和32年)から1975年にかけて7回発掘調査されている。各地点の特異性や共通性が把握されており、各群内での編年や器種分類が可能となっている。

遺構

遺物

  • 男女倉型尖頭器
  • ナイフ型石器 - 切出形と柳葉形とがある。切出形の方が古い。

指定

展示

  • 黒耀石体験ミュージアム

時期

アクセス

  • 名称:男女倉遺跡群
  • 所在地:〒386-0701 長野県小県郡長和町和田5309ー281
  • 交 通:JR下諏訪駅から15.4km。JR中央東線下諏訪駅から車で30分。

参考文献

  1. 文化庁(2020)『発掘された日本列島 2020』共同通信社
  2. 須藤隆司(2020)「男女倉石器群の削片技術」『資源環境と人類』10、pp.45-54

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