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城山一号墳2024年08月28日 08:39

城山一号墳(じょうやまいちごうふん)は千葉県香取市にある古墳時代の前方後円墳である。

概要

城山古墳群は、香取市小見川町の西側の台地上にあり、県下を代表する後期古墳である城山1号墳を主墳とする計11基の古墳群である。城山一号墳の築造時期は古墳時代後期で、全長68mの前方後円墳である。しかし古墳は学校用地となり消滅した。

調査

1,963年(昭和38年)に発掘調査された。墳丘頂と中段テラス部分に円筒埴輪や人物等の形象埴輪が立てられていた。墳頂部には円筒埴輪、中段に人物、馬、家などの埴輪列をめぐらす。下総型埴輪と呼ばれる型式のもので、6世紀後半に印旛沼・手賀沼の周辺を中心に分布したものである。横穴式石室から多くの副葬品が発見された。玄室は長さ4.5m、幅1.3~1.7mである。三角縁神獣鏡が後期古墳から出土するのは珍しい。ほかの副葬品として柄頭の中に鳳凰をかたどる金銅装環頭大刀、頭椎大刀、円頭大刀、鹿角装刀子その他の鉄刀類、側縁部に銀の象嵌がある鐔、金銅製の馬具、飾金具、耳環、鈴、鉄鏃、衝角付冑、挂甲、鉄地金銅張鞍金具・杏葉・鏡板付轡・雲珠、壺鐙、銀製空玉、金銅製耳環、銀製耳環、金銅製鈴、金銅製冠、三角縁神獣鏡など、多くの武器、武具、馬具、装身具類が出土した。 木棺材と推定される分厚い板片が発見されており、遺骸は、多くの副葬品とともに木棺に納められていたと考えられる。

規模

  • 形状 前方後円墳
  • 墳長 68m
  • 後円部 径41m 高7m
  • 前方部 幅43m 長34m 高6.5m

外表施設

  • 円筒埴輪 円筒・朝顔形Ⅴ式

主体部

  • 室・槨 横穴式石室(片袖式)
  • 組合式木棺

遺構

  • 横穴式石室 墳丘はその後、失われた。横穴式石室は復元されている。

遺物

  • 三角縁神獣鏡 - 中国鏡
  • 【装身具】金環3・銀環4
  • ガラス棗玉9・
  • ガラス小玉2064・
  • 銀空玉50以上
  • 鉄剣1・
  • 環頭大刀4・
  • 頭椎大刀1・
  • 円頭大刀1・
  • 鉄刀12・
  • 鉄鏃94
  • 横矧板鋲留式衝角付冑 1
  • 挂甲1・
  • 臑当・
  • 籠手
  • 刀子10・
  • 鞍金具1組・
  • 杏葉4・
  • 金銅鈴12・
  • 木心鉄板張壺鐙1対・
  • 雲珠1・
  • 辻金具・
  • 鏡板付轡2組・
  • 環状鏡板付轡1組
  • 高杯 - 土師器
  • 長頸壺 - 須恵器
  • 高杯・
  • 提瓶・
  • 杯・
  • はそう(TK43~TK209)
  • 懸金具2・
  • 金銅板(冠?)・
  • 鎹5・
  • 釘15

築造時期

  • 築造年代は6世紀末ごろ、追葬が7世紀初めごろまで行われた。

被葬者

下海上国造もしくは国造一族の有力者。

展示

  • 香取市文化財保存館

指定

  • 昭和44年4月 県指定有形文化財(考古資料)「城山一号墳出土品」

考察

アクセス等 

  • 名称  :城山一号墳
  • 所在地 :千葉県香取市小見川
  • 交 通 :小見川駅から1.75km。

参考文献

  1. 城山第一号古墳出土品 千葉県教育委員会、令和2(2020)年4月16日
  2. 房総の古墳を歩く 小見川町の古墳(城山古墳群・富田古墳群)、芝山町立芝山古墳・はにわ博物館