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西庄遺跡2025年07月25日 00:10

西庄遺跡(にしのしょういせき)は和歌山県和歌山市にある古墳時代の製塩遺跡である。

概要

西庄遺跡は紀淡海峡から近い和歌山市西庄•本脇に所在し、広義の和歌浦湾に面する。古墳時代の和歌山を代表する海浜集落である。大規模な漁撈製塩を生業とした5、6世紀にいたる集落である。古墳時代は汀線は集落に近い位置であった。遺跡の範囲は300m、南北10mmである。砂嘴の頂上部が製塩工房、下部が居住域と考えられる。炉跡の大半は5世紀と考えられる。石敷製塩炉(689-SX)は扁平な石を規則的に並べているが、石は熱のため赤く変色している。

調査

第2次調査では竪穴住居跡2棟、掘立柱建物跡l棟を検出し、遺物として須恵器杯身、製塩土器、漁労具の土錘などが出土した。製塩土器は丸底I式、II 式とよばれるものと、丸 底I式変容形と考えられる甕形が見られた。第3次調査では穴住居跡7棟、掘立柱建物跡5棟以上、古墳l基、土城10 基以上、石敷製塩炉跡30基以上を検出した。遺物は、須恵器、製塩土器、埴輪の他に、漁榜具としてモリ、土錘、釣り針、疑似餌、蛸壷などがある。住居内の埋士からは、ハマグリ、サザエ、アカガイ、マグロ、タイ、ハモ、カツオ、シイラ、フグ、イワシ、エソ、サワラ等の魚介類の殻や骨が多量に発見された。士器製塩のための石敷の炉跡が30基以上見つかり、大規模な土器製塩が行われていた。第4次調査では竪穴住居跡を23 棟検出した。遺物から5懺紀後半の住居跡と見られる。古墳時代から奈良時代にかけての石敷の製塩炉を12 基検出した。遺跡の最下層から庄内式土器、布留式土器が検出され、竪穴住居跡が2棟検出されている。すなわち遺跡の成立は弥生終末期から古墳時代前期と見られる。古墳時代の前期に形成した集落が、その後一時消滅し、5世紀の中頃以降再び集落が営まれたと考えられる。住居跡からは土器製塩を示す製塩土器や、漁携を示す釣り針、ヤス、土錘などが数多く発見された。

遺構

  • 竪穴状遺構
  • 製塩炉石敷
  • 古墳
  • 竪穴住居

遺物

  • 製塩土器
  • 漁撈具
  • 祭祀遺物

指定

展示

考察

アクセス等

  • 名称: 西庄遺跡
  • 所在地:和歌山県和歌山市本脇
  • 交通:

参考文献

  1. 和歌山県文化財センター(1999)「西庄発掘調査」

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