集石遺跡 ― 2023年07月30日 19:02
集石遺跡(しゅうせきいせき)は、縄文時代 で検出される多数の石が集まった遺構である。「集石遺構」ともいう。
概要
多くの石(礫)を集約して加熱し、肉などを焼いた調理施設と推定される。集められた石に焼けた痕があることや炭が発見され、高熱によりヒビが入ったり破砕したりしたものが多いことから,石を焼いて蒸し焼きをした施設と考えられる。九州地方や関東地方などで発見例が多く、縄文時代早期(約8000年前)を中心に利用された型式である。 穴を掘っている場合は集石土坑ともいう。現代の日本考古学界や埋蔵文化財の発掘調査現場では、旧石器時代の層位から検出される。
出土例
- 集石炉 - 鴻の巣遺跡 拳大から人頭大の礫を集め方形に組んだ石組炉の一種である。炉を築く部分に大きな穴を掘ってその中央に炉の床となる大型の平らな石を置く。その周囲に一回り小型で厚みのある角礫を積んで炉の壁を築いています。最後に土で埋め戻して完成する。炉の規模は1辺約50cmである。
- 集石土坑 - 中谷遺跡、山梨県都留市
- 集石遺構 - 雀ヶ野遺跡群、 宮崎県都城市
参考文献
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