池子遺跡資料館 ― 2024年05月05日 12:13
池子遺跡資料館(いけごいせきしりょうかん)は池子遺跡群で出土した品を展示保管する歴史資料館である、
概要
発掘調査で出土した旧石器時代から近代にわたる各時代の資料のほか、地質学的、生物学的に貴重なシロウリガイ類化石を展示する。神奈川県の重要文化財241点を含む2万5千点以上の貴重な資料を保存、展示する。作りかけの未製品が数多く出土したことにより木製品製作の方法、手順が明らかになり、弥生時代の初期農耕文化が明らかになった。60年間の、立入り制限により弥生時代の旧河道をはじめとする多くの遺構や、当初の予想をはるかに越えた数万点の遺物が良い状態で発掘された。発掘調査終了後の1999年(平成11年)に出土遺物や資料が神奈川県から逗子市に移管され、2015年(平成27年)2月1日以降は、池子の森自然公園に付属する施設となった。展示施設は3階の1室である。2階部分は遺物収蔵庫、収蔵室合計3室である。 神奈川県逗子市の持田遺跡の資料(石製装身具、大形管玉、勾玉)も合わせて展示する
展示
- 骨角牙製品(池子遺跡群)
- 石製品・その他の遺物(池子遺跡群)
- 土器(池子遺跡群)
- 木製品(その他)(池子遺跡群)
- 木製品(機織具)(池子遺跡群)
- 木製品(石斧等の柄)(池子遺跡群)
- 木製品(農耕具)(池子遺跡群)
- 木製品(容器等)(池子遺跡群)
シロウリガイ類
時期の定まる繁殖期はなく、わずかな水温上昇や海流変化に反応して放卵することが報告されている。長い間「幻の貝」であったが、1984年の潜水調査で相模湾の硫化水素が湧く海底で生きていることが確認された。シロウリガイは、海底から猛毒の硫化水素が湧いている場所でしか生きられない。プランクトンを水と一緒に取り込んで食べることはできない。胃や腸などの消化器官は退化しており、その代わりに鰓が大きく発達している。鰓にバクテリアが生息し、バクテリアの餌が硫化水素となり、そこからエネルギーをもらって生きる。水深1,000~1,450mの海域で生息する。
諸元
- 名 称:池子遺跡資料館
- 開 設:1999年(平成11年)9月開館
- 休館日:月曜日(休日にあたる場合は翌日の平日)、年末年始(12/28~1/3)
- 開館時間:9時00分~16時00分
- 観覧料:無料
- 面積:440.0m2 展示室 87.5m2
- 所在地: 〒249-0003 神奈川県逗子市池子字花ノ瀬60-1 池子の森自然公園内
- 交通:京急線 神武寺駅から徒歩15分
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