宝萊山古墳 ― 2025年06月08日 00:01
宝萊山古墳(ほうらいさんこふん)は東京都大田区にある前方後円墳である。 「蓬莱山古墳」「宝来山古墳」「将軍塚」「蓬莱塚」ともいう。
概要
1934年、土取りでくびれ部・前方部の大部分が削平されて消滅した。後円部と鞍部は破壊されたため、正確な規模は不明である。 太平洋戦争前に邸宅工事で標高42.3mの台地上に位置する。多摩川流域で最古の前方後円墳で、荏原古墳群の最初の首長墓である。前方部は最古の古墳の形状とされる三味線の撥形に開く。荏原鄕地域を治めた地域首長とみられている。
調査
1934年(昭和9年)の宅地造成工事で、埋葬施設が発見され、倣製四獣鏡、勾玉、ガラス製丸玉、鉄剣などが出土した。
規模
遺構
- 形状 前方後円墳
- 築成 前方部:2段
- 墳長 100m
- 後円部径 径52m 高推定10m
- 前方部 幅32m 長現存30(推定50)m 高7m
- 主体部
- 室・槨 粘土槨
- 棺 割竹形木棺(推定)
遺物
- 土師器580(古墳前期)
- 埴輪9(古墳後期)
- 縄文土器82
- 礫33
- 焼礫21
- 黒曜石5
- 鉄器5
- 四獣鏡(径12.7㎝) 倭製
- <硬玉>勾玉4(片面穿孔)
- <碧玉>管玉67
- ガラス丸玉173・
- 小玉390
- 紡錘車形石製品1
- <鉄剣>6
- <鉄刀>10
- <鉄槍>1
築造時期
- 4世紀前半の築造
指定
- 1996(平成8)年 東京都指定
展示保管
- 多摩川台公園古墳展示室
アクセス等
- 名称:宝萊山古墳
- 所在地:東京都大田区田園調布四丁目4番1号
- 交通:東急多摩川線多摩川駅下車徒歩約15分
参考文献
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