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須津千人塚古墳2026年06月07日 00:20

須津千人塚古墳(すどせんにんづかこふん)は、静岡県富士市神谷字大塚に所在する円墳である。正式名は「須津J-第10号墳(千人塚古墳)」とされる。単に「千人塚古墳」と表記されることがある。

概要

須津古墳群は須津川により形成される河岸段丘とその扇状地に作られる古墳で構成される古墳群である。消滅した古墳を含めると総数209基あったとされる。須津古墳群内から出土した資料のうち、金銅製の双龍環頭大刀柄頭(東京国立博物館蔵)や銅鋺(富士山かぐや姫ミュージアム蔵)は注目されているが、出土地は不明とされる。須津千人塚古墳(須津J-10 号墳)は須津川東岸の河岸段丘上の標高70mに立地する円墳である。現在の径は12m、高さ3.6mである。

墳丘は耕作や道路によって周囲を削られており、横穴式石室が露出している。復元した規模は直径約21.0m、周溝幅約3.0mの円墳とされている。埋葬施設は、南南東に開口する無袖形の横穴式石室である。石室石材には、須津川周辺で採取された安山岩を用いている。石室は前庭部側壁を含めた全長は11.4m以上である。石室幅は奥壁部1.55 m、中央部(最大)2.05 m、開口部1.42 mを測る。主軸上における石室高は奥壁部2.21 m、中央部2.35 m、開口部1.51mを測る。天井石は、8石の大型石材とその間隙を埋める小型石材によって構成される。床面には奥壁側に1 基、開口部側で2 基の組合式箱形石棺(箱式石棺/シスト)の痕跡が検出された。現状ではほとんどの石材が拭き取られている。

出土品は馬具(金銅製吊金具付横長心葉形轡)、装身具、武器、工具、馬具、土器などの遺物であった。

百済製帯金具の出土

2026年5月7日、鳳凰や鬼神などの文様を施した帯金具が出土したと発表された。官人の身分を表すために使われた帯金具とみられる。百済本国か百済系の技術者によって制作されたと見られている。金具は3点で、金銅製の帯金具には、上部に古代中国で仙人の住む山として知られる三神山(蓬莱山・方丈山・瀛州山)と、宝珠形に向かい合う2羽の鳳凰が表現されちる。帯先に取り付けた金具1点と、帯の表面に取り付けた円環の付く銙 板(かばん)2点。日本国内での出土は初めてである。

遺物

  • 馬具(金銅製吊金具付横長心葉形轡)
  • 金銅製帯金具

指定

展示

  • 富士山かぐや姫ミュージアム

アクセス等

  • 名称  :須津千人塚古墳
  • 所在地 :静岡県富士市神谷846
  • 交 通 :岳南電車岳南鉄道線「神谷駅」から徒歩23分

参考文献

  1. 富士市教育委員会(2022)「須津 千人塚古墳」富士市埋蔵文化財調査報告 第74 集
  2. 富士市教育委員会(2026)『富士市文化財保存整備報告1:須津千人塚古墳 保存整備事業報告書』富士市教育委員会