Bing
PVアクセスランキング にほんブログ村

本高14号墳2025年04月10日 00:05

本高14号墳(もとだかじゅうよんごうふん)は鳥取県鳥取市にある前方後円墳である。

概要

本高14号墳は鳥取県鳥取市の市内から南西に約3kmの旧領上に築かれた全長63.7mの柄鏡形の前方後円墳である。本高古墳群のひとつである。 山陰地域は方墳や前方後方墳が主として造られており、前方後円墳が築かれる地域より、下位に位置づけられていたとされる。古墳時代前葉から方墳で統一された。後半になると前方後方墳が築かれるようになった。古墳時代中葉に本高14号墳が因幡地域に築造された。山を削りだして作った墳丘には後円部に2基(埋葬施設1、2)前方部に2基(埋葬施設3、4)、墳丘の北側のくびれ部、前方部の端で各1基、計6基の埋葬施設がみつかった。後円部は二段築成であり、二段目の墳頂に壇状部が築かれている。

調査

それまで最大規模の円墳と考えられていたが、2009年の発掘調査により前方後円墳と判明した。 前方部と後方部の比率は1:1であり、前方部は細長く、先端が少し開く柄鏡形である。 前期でも古い時代の前方後円墳の特徴である。 後円部の埋葬施設の発掘調査は行っていないが、前方部を発掘している。前方部の埋葬施設3から副葬品として棺内から小型仿製内行花文鏡、緑色凝灰岩製の管玉が出土した。管玉は掘方埋土を篩にかけて検出したものを含めて合計13点出土した。鏡の南側の底面付近から水晶製の勾玉が1点出土した。埋葬施設4の棺は長側板で小口板を挟みこむ組合式木棺と推定された。推定された棺の規模は長軸約2.1m,短軸0.6mである。棺内からガラス小玉、鉇、鉄製品、鼓形器台が出土した。埋葬施設6から鼓形器台、ガラス小玉、鉇、鉄製品が出土した。埋葬施設5から小型丸底壺が出土した。これは布留2式(小若江北式)に相当し、古墳時代前期後半に位置づけられる。 小型丸底壺の形式と墳丘の形状により、この前方後円墳が古墳時代前期中葉に築かれたことが分かり、因幡地方で最古の前方後円墳と判明した。

規模

  • 形状 前方後円墳
  • 全長 63m、
  • 後円部径 37m、
  • 後円部高 4.6m
  • 前方部長 34m、
  • 前方部幅 14m

外表施設

  • 後円部 2段築成
  • 葺石・埴輪 なし

主体部

遺物

  • 銅鏡(倭製内行花文鏡)、【埋葬施設3】
  • 水晶製勾玉、【埋葬施設3】
  • 緑色凝灰岩製管玉、【埋葬施設3】
  • ガラス小玉 【埋葬施設4】
  • 土師器(枕)【埋葬施設5】
  • 土師器小型丸底壺(棺上)【埋葬施設5】
  • 埋葬施設6は副葬品なし

築造時期

  • 古墳時代前期中葉(4世紀前半頃)

被葬者

指定

アクセス等 

  • 名 称:本高14号墳 
  • 所在地 鳥取県鳥取市 鳥取西道路
  • 交 通:JR鳥取駅から徒歩49分(3.4km)

参考文献

  1. 東方仁史(2018)「本高14号墳から考える鳥取の古墳時代」
  2. 鳥取県教育委員会(2010)「本高古墳群」

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://ancient-history.asablo.jp/blog/2025/04/10/9767313/tb