礫槨 ― 2024年03月23日 00:57
礫槨(れきかく/れっかく)は礫石や河原石などを敷き、その上に木棺を置き、さらにその周りや上部を礫石や石塊を詰め上方を被覆しものである。
概要
主として前期古墳、中期古墳に見られる。床面の石敷部は長方形、楕円形、船形などの形状である。床面を年度敷とし、周囲だけを石で囲むものがある。
命名
考古学者の後藤守一は、『群馬県史蹟名勝天然記念物調査報告』(1936年)において「多野郡平井村白石稲荷山古墳」で「所謂礫槨の形式」と書き、用語を定着させた。
出土例
- 群馬県白石稲荷山 - 竪穴式礫槨、群馬県藤岡市白石、5世紀前半
- 埼玉県稲荷山古墳 - 埼玉県行田市、古墳時代、5世紀後半
- 第六天塚古墳 - 埋葬施設は礫槨、東京都世田谷区喜多見、古墳時代、5世紀末~6世紀初
- 中村群集墳 - 神戸市西区平野町、弥生時代から古墳時代、棺の側方と上方を多量の礫で埋める
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