愛宕山古墳 ― 2023年09月24日 00:19
愛宕山古墳(あたごやまこふん)は埼玉県行田市にある前方後円墳である。
概要
埼玉古墳群の古墳の1つで、国の特別史跡に指定されている。埼玉古墳群で最も小さい前方後円墳である。埼玉古墳群最大の二子山古墳の隣に位置する。円筒埴輪は突帯を3条もつもの(高さ約40cm)が多く見つかっている。大型古墳に並べられた埴輪に比べ小さく、古墳の大きさに比例すると見られている。「愛宕山」の名は、かつて墳丘上に愛宕神社が祭られていたことからである。
調査
一部は発掘調査され、円筒埴輪、朝顔形埴輪、大刀形埴輪、男子人物埴輪などが出土した。
規模
- 形状 - 前方後円墳
- 墳長 - 53m
- 後円部 - 径30m 高3.4m
- 前方部 - 幅30m 長23m 高3.3m
遺構
埋葬施設は未調査である。前方部が失われており、残された後円部も崩壊の危険があった。
- 【周濠】方形(2重)。
遺物
- 円筒埴輪 円筒・朝顔形Ⅴ式
- 形象埴輪 大刀、蓋
築造時期
- 6世紀中頃
指定
- 2020年(令和2年)3月10日 国指定特別史跡
アクセス等
- 名称:愛宕山古墳
- 所在地: 〒361-0025 行田市大字埼玉4834
- 交通: JR行田駅 バス観光拠点循環コース(左回り)15分・(右回り)37分
参考文献
- 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房
- 大塚初重(1982)『古墳辞典』東京堂
奥の山古墳 ― 2023年09月24日 00:32
奥の山古墳(おくのやまこふん)は埼玉県行田市にある前方後円墳である。
概要
埼玉古墳群の古墳の1つで、国の特別史跡に指定されている。 墳丘の造出しから多くの須恵器が出土した。中でも須恵器の子持壺は、全国的にも出土例が少ない、珍しいものである。造出しからは他に、馬に乗る人物を模した埴輪の破片が出土している。最近の調査では外側の堀の南西コーナーから盾持人埴輪が見つかった。盾持人埴輪は古墳を邪悪なものから守るために並べられた埴輪で、奥の山古墳の南の端で、古墳を守護する役割があったのであろう。埼玉古墳群の他の古墳と同様に長方形の二重の周堀が巡るが、堀の一部は後から造られた鉄砲山古墳と一部重なる。2つの古墳が非常に密接して造られたことが分かる。長方形の二重周濠である。墳丘から円筒埴輪が大量に出土した。
調査
規模
- 形状 前方後円
- 墳長 70m
- 後円部 径43m 高6.8m
- 前方部 幅47m 長27m 高7.4m*遺構
- 【周濠】楯形。
- 【造出】後円部右側くびれ部近く。
遺物
- 円筒埴輪 円筒Ⅴ式
- 形象埴輪 大刀、靫、楯、冑の錣片、鹿、馬、弾琴像、騎馬像
築造時期
- 6世紀の中頃
指定
- 2020年(令和2年)3月10日 国指定特別史跡
アクセス等
- 名称:奥の山古墳
- 所在地: 〒361-0025 行田市大字埼玉4834
- 交通: JR行田駅 バス観光拠点循環コース(左回り)15分・(右回り)37分
参考文献
- 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房
- 大塚初重(1982)『古墳辞典』東京堂
中の山古墳 ― 2023年09月24日 14:57
中の山古墳(なかのやまこふん)は埼玉県行田市にある前方後円墳である。
概要
埼玉古墳群の古墳の1つで、国の特別史跡に指定されている。墳丘の周囲に2重の堀が存在する。内部構造は未調査のため不明だが、既に盗掘されているようだ。全国的に見ても出土例が少ない須恵質の埴輪壺が出土した。
調査
1981年、1987年、1990年、2010年に発掘調査を実施。内堀は上幅12.1m、下幅10.7m、底面は平坦である。墳丘は約40度の角度で立ち上がる。須恵器埴輪壺54%、半須恵室埴輪壺20%、朝顔形円筒6%であった。ほぼ完形に復元でいた土器があった。
規模
- 形状 前方後円
- 墳長 79m
- 後円部 径42m 高5.1m
- 前方部 幅44m 長37m 高5.4m
遺物
- 円筒埴輪 円筒・朝顔形Ⅴ式
- 形象埴輪 須恵質埴輪壺
築造時期
- 6世紀末から7世紀の築造
指定
- 2020年(令和2年)3月10日 国指定特別史跡
アクセス等
- 名称:中の山古墳
- 所在地: 〒361-0025 行田市大字埼玉4834
- 交通: JR行田駅 バス観光拠点循環コース(左回り)15分・(右回り)37分
参考文献
- 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房
- 大塚初重(1982)『古墳辞典』東京堂
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