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軒丸瓦2023年09月12日 09:40

軒丸瓦/国立博物館

軒丸瓦(のきまるかわら)は屋根の軒先用の瓦で丸瓦の端に瓦当と呼ばれる円形の飾板をつけたものである。

概要

飛鳥時代の588年に蘇我馬子の「飛鳥寺」を建てるため、4名の瓦製作技術者(麻奈文奴、陽貴文、陵貴文、昔麻帝弥)が倭国に来て、瓦の製作が始まった。法興寺の屋根瓦は、平城遷都に伴い、「元興寺」(奈良)の屋根に残る。初期の瓦は百済、高句麗、新羅3か国の影響を受けたものであった。

出土例

  • 軒丸瓦 - 川入・中撫川遺跡、岡山市北区、飛鳥時代
  • 軒丸瓦 - 木船廃寺遺跡出土、浜松市、飛鳥時代/7世紀後半

参考文献

軒平瓦2023年09月12日 23:38

軒平瓦(橘寺)/飛鳥寺

軒平瓦(のきひらかわら)は軒先に用いる平瓦である。 「宇瓦 (のきがわら)」、「唐草瓦」,「端平瓦」ともいう。

概要

軒先などの屋根の縁端を飾るために平瓦の端に横長でそりのある飾板をつけたものである。 桜井市の山田寺跡から出土した軒平瓦の多くに、裏面に朱線・朱書が残されていた。横一文字の朱線には、太くて幅の一定しないものと、精細で幅の均一なものがある。分析の結果、前者は建物外面の彩色が瓦に付着したもの、後者は瓦を軒先に設置する際の目印としてつけた線であった。

出土例

  • 重弧文軒平瓦 - 京都市右京区京北周山町 周山廃寺址出土、飛鳥~奈良時代・7~8世紀
  • 偏行唐草文軒平瓦 - 奈良県香芝市 今泉窯跡出土、飛鳥時代・7~8世紀
  • 均整忍冬唐草文軒平瓦 - 法隆寺出土、飛鳥時代(7C後半)、
    • 西院伽藍の塔や金堂に葺かれた軒平瓦
    • 唐草文を採用する軒平瓦は、中国や朝鮮半島には見られない
  • 軒平瓦 - 峨嵯山城出土、高句麗、ソウル市広津区広壮洞

参考文献