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豊田狐塚古墳2025年03月06日 00:35

豊田狐塚古墳(とよだきつねづかこふん)は奈良県天理市に所在する古墳である。

概要

天理市豊田町の集落北側の丘陵地で布留川が形成した扇状地・段丘を見下ろす高台にある。明治8年の文書により、その20年前に江戸時代末期に盗掘され、勾玉や刀が出土したとされている。 2015年4月9日、2016年4月9日、2017年4月日に現地説明会が行われた。三葉文楕円形杏葉は国内で 25 例程度が知られている。旋回式獣像鏡は全国で 120 面程度が知られている倭製鏡である。 奈良県天理市教育委員会文化財課は2016年4月6日、豊田狐塚古墳で新たに横穴式石室が発掘調査で見つかり、一部盗掘を受けていたが、金銅の装飾が残る鉄製馬具や約300点の玉類、直径9cmの国産小型鏡(旋回式獣像鏡)、須恵器、土師器などの副葬品が出土したと発表した。石室は、奥行き約4.4m、幅約2.2m、高さ約2.2m。壁面には1辺30cm~1mの石が7段ほど積まれ、床にはこげ茶色の部分があり、3カ所に木材の痕跡があった。天井石は外されていた。付近から副葬品の水晶製や琥珀製の玉が出土し、50点以上の須恵器や鉄製の馬具、国内製の小型鏡1面(直径9センチ)も見つかった。 文化財課は古墳の規模や副葬品から、「布留遺跡を見下ろす位置にあり、物部氏の首長を支えた有力者の墓の可能性がある」とする。布留遺跡は、飛鳥時代、蘇我氏のライバルだった物部氏の本拠地の一つと想定されており、物部氏の首長層に次ぐ有力者の可能性がある。 両袖式横穴式石室で天井石と側壁の一部は失われている。玄室長4.4m、幅2.2m、玄門幅0.8m。石室は、奥行き約4.4m、幅約2.2m、高さ約2.2m。床面から見つかった木材の痕跡などから、少なくとも3基の木棺が安置されていたと推定されている。奥に東西向きで1基、手前に南北向きに2基で、手前の2基は年代の違う追葬とみられる。羨道は玄門の幅約 0.8 mで、調査区内では長さ約1mを確認した。壁面に 30 ~ 100cm 程度の大きさの石材を7段程度積んでいる。床面に直径5~ 10cm 程度の床石を敷き詰める。玄門付近の須恵器は奥壁付近の須恵器よりやや新しい時期のものがみられることから、追葬がおこなわれた可能性が考えられている。棺ごとに異なる種類の玉が副葬されている。 旋回式獣像鏡は全国で 120 面程度が知られている。

規模

墳形は未確定であるが、直径20mの円墳とみられる。

遺構

  • 墳丘
  • 横穴式石室

遺物

  • 銅鏡 旋回式獣像鏡 1面(直径9センチ)、
  • 金銅装馬具 (辻金具 5、雲珠1、金銅装三葉文楕円形杏葉1、環状鏡板付轡2)
  • 鉄刀
  • 鉄鏃
  • 玉類
  • 須恵器
  • 土師器
  • 水晶製切子玉
  • 土製丸玉
  • 琥珀製平玉
  • ガラス製
  • 銀製空玉
  • 須恵器 50点以上-土師器

築造時期

6世紀中葉~後葉

被葬者

実際の被葬者は明確ではない。

アクセス等

  • 名称:豊田狐塚古墳
  • 所在地:〒632-0012 奈良県天理市豊田町815
  • 交通: JR・近鉄天理駅より 徒歩約30分

参考文献

  1. 肥後和男・竹石健二(1973)「日本古墳100選」秋田書店
  2. 大塚初重(1996)『古墳辞典』東京堂出版

帯広百年記念館2025年03月06日 00:37

帯広百年記念館(おびひろひゃくねんきねんかん)は北海道帯広市にある博物館機能と創造活動機能を持ち合わせた総合博物館(複合施設)である。

概要

緑が丘公園の中にある博物館である。古代史では旧石器、縄文、続縄文、擦文時代の資料を展示する。十勝の自然や人と文化、アイヌ民族などを歴史的に紹介する。明治期の開拓期の十勝の自然や人々の生活ぶり、農機具類の開発と改良から冷害問題、収穫物などを展示する。日本には2つのみのマンモスゾウの実物大模型がある。分館に「百年記念館埋蔵文化財センター」がある。市内の遺跡発掘調査で出土した土器・石器などを保管・公開・活用する。

展示

第1展示室

  • 「イントロダクション」
    • 十勝平野に最初にすんだ人類が、マンモスとともに北方から到来した。
  • 「開拓の夜明けと発展」
  • 「十勝の自然」
  • 「十勝のくらし」 「十勝農業王国の確立」

第2展示室は、

  • 「十勝のおいたち」
    • 海の底の十勝が陸地になり、最初の人類が来る直前まで、化石や岩石などの資料で説明する。
  • 「十勝の先史時代」
    • 旧石器、縄文、続縄文、擦文時代の順に発掘資料や分析データを紹介する。北海道最古の土器の実物資料や国の重要文化財である「八千代A遺跡」の土器や石器を展示する。
  • 「十勝のアイヌ文化」

主な収蔵品

  • 暁式土器(最古相) 薄手・無文で底面にホタテ貝の圧痕あり(帯広市大正6遺跡)
  • 暁式土器(古相) 口と底が隅丸方形の無文土器。(帯広市八千代A遺跡)
  • 石刃鏃文化の土器 三角形の型押文が施文される。(帯広市大正7遺跡)
  • 石刃鏃文化の土器 波状口縁で、口縁に沈線と刺突文がある。(帯広市大正7遺跡)
  • 東釧路Ⅳ式 2ヵ所の頂部から短い貼付けが垂下する。(大正3遺跡)
  • モコト式土器 中央の土器が貼付けと押し引きが施文される。(若葉の森遺跡)
  • 宮本式土器 口縁部に沈線が施文される。(宮本遺跡)
  • 綱文式土器 太目の縄文が横走する。(八千代A遺跡)
  • 東釧路Ⅳ式 小型品。2種類の縄文が交互に施文される。(大正3遺跡)
  • 中茶路式 細い粘土ヒモの貼付け、細かい縄文が特徴。(大正7遺跡)
  • 石刃鏃文化の土器 波状口縁で、口縁に沈線と刺突文がある。(帯広市大正7遺跡)

指定

アクセス等

  • 正式名称: 帯広百年記念館
  • 開館時間 : 常設展示室 9:00~17:00(入場は16:30まで)
  • 入館料 : 個人380円、65歳以上 190円
  • 休館日 :月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日(土・日は開館)、年末年始(12/29~1/3)
  • 所在地 :〒080-0846 北海道帯広市緑ヶ丘2番地 緑ヶ丘公園内
  • 交通 :JR帯広駅からバスターミナル2番乗り場より(約15分)、拓殖バス:「南商または帯広の森・白樺学園線」⇒「緑ヶ丘6丁目」下車、徒歩8分