Bing
PVアクセスランキング にほんブログ村

素環頭大刀2025年03月24日 00:20

素環頭大刀(そかんとうたち)は大刀の柄頭に飾りのない大刀をいう。

概要

大刀の柄頭に環状の飾りをつけた刀剣を環頭太刀といい、その環内に装飾のないものを素環頭大刀という。素環頭大刀は弥生時代後期から現れる。 環頭大刀はもとは中国起源の大刀で、片手で持つ武器である。円環の中に装飾のない素環頭大刀は最も古い形式であり、古墳時代中期(5世紀頃)には日本でも製作された。東大寺山古墳出土の素環頭大刀は「中平」銘の金象嵌をもつ日本で最古の遺物である。宮内第1遺跡の素環頭大刀は分析の結果、中国前漢時代に開発された製法により、大陸で鍛錬された可能性が高いことが判明している。弥生時代の直刀は大陸から運ばれた素環頭大刀の環頭部を裁断し、直刀へ改造したという説が定説となっている。

出土例

  • 素環頭大刀 東大寺山古墳、奈良県天理市、古墳時代・4世紀
  • 素環頭大刀 花光寺山古墳出土、岡山県瀬戸内市、古墳時代・4~5世紀
  • 素環頭大刀 宮内第1遺跡、鳥取県湯梨浜町、弥生時代

参考文献

礫器2025年03月24日 00:27

礫器(れっき)は礫の一端に打撃を加え刃部を造り出した石器の総称である。 「礫石器」ともいう。

概要

180万年前~80万年前のアフリカ・サハラ砂漠では亜角礫・亜円礫の一端を粗く打ち欠いて刃部を作り出している。原形をあまり変えない程度で刃の加工を行う。 一方向から連続的に打撃を加えて、片刃に仕上げるチョッパーと裏表両側から交互剥離したチョッピングツールとに分類される。刃部の平面形状は直刃、凸刃、凹刃がある。

用途

あるものをたたき割る、あるいは物を切る、狩猟具・武器としての飛礫などとして使う。

出土例

  • 礫器 川向東貝津遺跡、愛知県設楽町、旧石器時代
  • 礫器 早水台遺跡、大分県速見郡日出町川崎、旧石器時代

参考文献

  1. 清水宗昭(2006)「九州における礫器の伝統と展開」史学論叢 36,pp.18-40