狐塚古墳(調布市) ― 2026年06月02日 00:05
狐塚古墳 (調布市)(きつねづかこふん)は東京都調布市布田六丁目に所在する古墳時代後期(6世紀後半頃)の円墳である。
概要
調布市の多摩川中流域にある左岸に展開する下布田古墳群の中の円墳である。多摩川と野川の崖下には天然の湧水がみられるため、古代人には良好な居住地であった。この付近に古墳が造営されるのは5世紀中頃からであった。周辺には下布田遺跡・染地遺跡・杉森遺跡・原山遺跡・飛田給遺跡などが分布し、古くから人々の生活の場であったことが知られている。、ほとんどは整地されてしまい、遺構は残っていない。東京都調布市の狐塚古墳は、多摩川左岸に展開する下布田古墳群を構成する古墳の一つである。下布田古墳群では13基の円墳が確認されており、狐塚古墳はそのひとつである。 狐塚古墳は昭和19年頃、照空隊陣地(高射砲陣地)設営のため大半が掘り崩され、平成12年の調査時点では、中央部分に80センチ程の高まりを残すだけであった。発掘調査後に史跡公園「歴史の広場」として保存された。発掘調査後は史跡公園「歴史の広場」として保存・公開されている。古墳の近くには調布市郷土博物館分室(旧遺跡調査会施設)があるが、通常は一般公開されていない。狐塚古墳から出土した大刀のうち1点は、刀身に孔を穿つ特殊な構造をもつ刃関孔大刀であった。
調査
狐塚古墳の調査は、調布市布田六丁目土地区画整理事業に伴い、平成12年10月から13年3月にかけて行われた。天井部分が破壊された半地下式の横穴式石室から、羨道に近い石室西壁下から鉄製大刀3点、小刀1点、鍔2点、刀子1点、鉄鏃1点が出土した。大刀3点のうち最長は、全長94.5cmの直刀で、刀身に径約5mmの孔を穿つ「刃関孔大刀」であった。石室は、現状で羨門から奥壁まで8.7m、石室床面長6.8mの大きさで、羽子板状(玄室奥部が広がる形態)であった。
規模
- 形状 円墳
- 径 約44m
- 周溝外径約60.5m
- 高さ
遺構
半地下式の横穴式石室
遺物
- 鉄製大刀3点、
- 小刀1点、
- 鍔2点、
- 刀子1点、
- 鉄鏃1点
- 須恵器
- 土師器
築造時期
- 古墳時代後期(6世紀後半頃)
指定
- 平成30年3月15日 - 東京都指定史跡
展示保管
- 調布市郷土博物館で保管
アクセス等
- 名称:狐塚古墳(下布田6号墳)
- 所在地:東京都調布市布田6-53-1・2・3・4
- 交通:京王線 布田駅から 徒歩11分 /800m
参考文献
- 調布市史編集委員会(1990)『調布市史 上』
石山古墳 ― 2026年06月02日 00:29
石山古墳(いしやまこふん)は、三重県伊賀市に所在する前方後円墳である。 「日本百名墳」に選出されている。
概要
木津川上流域の比自岐支盆地の丘陵縁に所在する古墳である。後円部を東北東に向けて築造されている。洪積丘陵の一端を利用して造られている。墳丘には葺石が顕著に見られる。粘土槨墳としては古式であり、出土遺物から判断して4世紀後葉の築造と見られている。 1948年(昭和23年)から1951年の4年間、5次にわたって京都大学文学部考古学教室の小林行雄により発掘調査がなされ、その成果は日本考古学研究の発展に大きく寄与した。
墳長は121m、後円部径71m、後円部高12.5m、前方部幅40m、前方部長56m、前方部高5mである。前項部高さ比7.5mである。築成は前方部2段、後円部3段である。 内部主体は後円部の多量の副葬品を納める3体の粘土槨である。棺は①箱形木棺、②③割竹形木棺である。京大の調査以降も埴輪片・鏡片等の遺物が採取されており、その一部は伊賀市教育委員会が保管している。
後円頂部に長方形の円筒埴輪列を設け、その内側に、家形埴輪、盾形埴輪、蓋形埴輪、靫形埴輪などの形象埴輪が立てられる。円筒埴輪列は3重に巡らされている。
副葬品として鏡は神獣鏡1、小形鏡1、三角縁の鏡片、内行花文鏡1がある。装身具は鍬形石・石釧・車輪石、竪櫛がある。石製模造品は琴柱形石製品・玉杖形・刀子形・斧形・鎌形・鑿形・紡錘車、刀子形・斧形・鎌、琴柱形石製品、刀子形・斧形・鑿・・鎌・剣形・異形品である。 武器は鉄剣、素環頭大刀、鉄鏃、鉄剣、鉄刀、鉄鏃、銅鏃である。武具として小札革綴冑・革製楯、長方板革綴短甲・楯・弓・靫・草摺がある。農工具等は、鍬・鎌・斧・鑿・針・扠漁具としてヤス・銛がある。ほか巴形銅器が出土する。
墳丘東南側の造出状の遺構は家形‧囲形埴輪などが出土しており、古墳の祭祀儀礼がうかがえる場所である。
遺物
指定
展示
アクセス等
- 名称 :石山古墳
- 所在地 :三重県伊賀市才良
- 交 通 :伊賀線丸山駅から徒歩32分。(2.3km)
参考文献
- 小林行雄(1951)「三重県石山古墳調査略報」日本考古学協会第8回総会研究発表会
- 小林行雄編(1974)「石山古墳」『図解 考古学辞典』東京創元社
- 白石太一郎(2009)「三重県石山古墳西槨」『考古学から見た倭国』青木書店
最近のコメント