八花鏡 ― 2023年11月14日 00:01
八花鏡(はっかきょう)は円鏡の周囲に八つの弧状の、八弁花を表した鏡である。
概要
八花形は八稜形とともに唐時代に入って流行した鏡式である。宋以後にも続いた。日本では奈良時代・平安時代が主である。 円形弧形の花弁を並べた葵花形で、特に花弁が八枚あることから、八花といわれる。
参考文献
毛彫 ― 2023年11月14日 00:35
毛彫(けぼり)は金属は象牙などに鏨を用いて模様や文字を細い線で彫る技法である。
概要
毛のように細い線であることから、名がついた。 鏨を用いると彫削した跡がV字状の溝となり、鋭く力のある線を表す。 飛鳥時代、奈良時代以降は仏具、鏡、貴族の生活用具にも使われた。
適用事例
- 金銀平脱皮箱 - 正倉院
- 平螺鈿背八角鏡 - 正倉院
参考文献
角塚古墳 ― 2023年11月14日 22:39
角塚古墳(つのづかこふん)は岩手県胆沢郡胆沢町に所在する前方後円墳である。
概要
岩手県では唯一の前方後円墳である。日本の最北端に位置する前方後円墳となる。 北上川の中流域、北上盆地のやや南寄りで、西から合流する胆沢[いさわ]川が形成した扇状地に、角塚古墳が築かれた。古墳は、前方部が短く狭い特色ある形態をとっており、周濠、埴輪等の状況からみて6世紀の前半に属するものと考えられている。 1940年代に後円部東南隅を畑地とするため削平された。1940年代後半は前方部に教員住宅が建築された(前方部の旧状は不明)。
調査
昭和10年代より地元の研究者が埴輪の出土に注目しており、昭和20年代には広く学会に紹介された。圃場整備事業が計画されたため、胆沢町教育委員会が昭和49、50年の2年次にわたり調査を実施し、その輪郭を公表した。埋葬施設は墳頂部の平面下に設けられたと推測されるが、これまでに手がかりはない。
規模
- 形状 前方後円墳
- 築成 前方部:2段?、後円部:3段
- 墳長 46m
- 後円部 径30.4m 高4.9m
- 前方部 幅20.4m 長14.1m
出土品
出土品は、胆沢郷土資料館(胆沢文化創造センター内)に展示される。
- 出土埴輪は県文化財(角塚古墳出土埴輪)
- 円筒埴輪 - 円筒・朝顔形(?)Ⅴ式 形象埴輪
- 蓋、
- 馬・
- 水鳥
- 猪
- 女子
- 細美豆良人物
- 椅子 家
- 葺石 あり
指定
- 1985年 国指定史跡
所在地等
- 名称: 角塚古墳
- 年代: 6世紀前半
- 被葬者: 在地か他所から来たか不明であるが、一帯を支配した有力者である。
- 所在地:岩手県奥州市胆沢区南都田字塚田
- 交通: JR水沢駅 徒歩1時間8分。4.8km/JR水沢駅から車で約15分
参考文献
- 大塚初重(2019)『巨大古墳の歩き方』宝島社
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