保渡田八幡塚古墳 ― 2024年10月24日 00:03
保渡田八幡塚古墳(ほとだ はちまんずか こふん)は群馬県高崎市保渡田町にある古墳時代の前方後円墳である。日本百名墳に選出されている。
概要
保渡田古墳群は八幡塚古墳、二子山古墳、薬師塚古墳の3つの前方後円墳が集まる古墳群である。の付近には豪族居館の遺跡である三ツ寺Ⅰ遺跡がある。保渡田八幡塚古墳の墳丘の周囲に盾形の周堀が二重に巡る。内堀の中に4つの中島が設けられている。渡田八幡塚古墳は全長96mの規模を有する三段築成の前方後円墳で、前方部は南面する。 主体部は、後円部墳頂下に埋置された凝灰岩製の舟形石棺と石棺に後出する竪穴系小石榔の2基である。埴輪は合計7,000本の円筒埴輪と100体以上の形象埴輪が、墳丘、中堤、外堤、中島の各所に樹立されていたと推定されている。人物埴輪、ウマ、ニワトリ、イノシシ、水鳥、鵜形埴輪などの動物埴輪などの形象埴輪が出土している。墳丘に葺石がある。
調査
1929 (昭和4)年の調査では古墳の兆域の確認、周堀の土層の探索、円筒埴輪列の確認であった。1971年(昭和46年)の調査、史跡整備事業に伴う調査では外堀のさらに外側に三重目の堀、外周溝の存在が確認され、これと外堀との間にある外堤上には要所要所に盾持ち人が樹立されていたことが確認された。舟形石棺が原位置で発見された。棺身は、縄掛突起を含む全長が3.lm、幅1.5mであった。棺内からガラス小玉200余点が出土、棺外から鉄製農工具のミニュチアが検出された。
規模
- 形状 前方後円墳
- 築成 前方部:3段、後円部:3段
- 墳長 102m
- 後円部 径径56m 高6.3m
- 前方部 幅53m 長46m 高4.8m
外表施設
- 円筒埴輪 円筒・朝顔形
主体部
- 室・槨 竪穴式石槨
- 棺 舟形石棺
遺物
【武器】
- 大刀 <鉄刀>
【武具】
- 挂甲
【馬具】
- 金銅製f字形鏡板轡・
- 剣菱形杏葉
築造時期
- 5世紀後半~6世紀初め
被葬者
展示
- かみつけの里博物館
指定
- 1985(昭和60)年 国指定史跡
考察
アクセス等
- 名称:保渡田八幡塚古墳
- 所在地 :〒370-3533 群馬県高崎市保渡田町2000-1
- 交 通 :JR高崎駅から群馬バス「しんとう温泉・榛東村役場」行きで、「秋葉前」下車後徒歩約5分
参考文献
- 群馬町教育委員会(2000)『群馬町埋蔵文化財調査報告57:保渡田八幡塚古墳』群馬町教育委員会
- 群馬町教育委員会(1999)『保渡田八幡塚古墳』群馬県埋蔵文化調査事業団
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