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蛸壺形土器2024年03月17日 17:39

蛸壺形土器(たこつぼがたどき)は丸底のコップ形状または深鉢形の弥生時代から奈良時代にかけての土器である。

概要

底に子孔をあける。主に飯蛸を取る道具である。大阪湾沿岸の地域に多いが、関門海峡から瀬戸内海、大阪湾沿岸の弥生時代に見られる。蛸壺壺を海底に沈め、蛸が入ったら引き上げるものである。

特徴

甕形土器と比べると、口縁部と頸部・胴部とでサイズの差が大きい土器の口縁付近に綱を通す子孔を一つ開ける事が多い。鐸形土製品に蛸壺形土器に似るものがある。大阪湾沿岸では六世紀後半頃から量産された。

形状

胴部は球形に近い形状で、土器表面は甕形土器に較べると磨きがかけられていることが多い。口径は5cm前後、高さ10cm前後で、形から二種類に大別される、コップ形と釣鐘形である。

事例

  • 蛸壺形土器 - 観音寺山遺跡、大阪府和泉市、弥生時代後期。
  • 蛸壺 - 新方遺跡、兵庫県神戸市、弥生時代、素材は粘土、土器はその形から飯蛸壺と考えられている
  • 蛸壺 - 四ツ池遺跡、弥生時代(中~後期)、大阪府堺市西区・堺区、東京国立博物館

参考文献

  1. 杉本厚典(2013)「河内地域の庄内式期・布留式期の墳墓について」/大阪歴史博物館研究紀要/11巻
  2. 森浩一(1950)「大阪湾沿岸の飯蛸壺形土器とその遺跡」古代学研究会 2

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