三原田諏訪上遺跡 ― 2026年05月03日 00:25
三原田諏訪上遺跡(みはらだすわがみいせき)は群馬県渋川市に所在する縄文時代中期の集落遺跡である。赤城山西麓の台地上に立地し、周辺には三原田遺跡・房谷戸遺跡・道訓前遺跡などが約1km圏内に分布しており、本地域における縄文時代集落群の一角を構成する。
概要
本遺跡は2002年度の発掘調査によって確認され、縄文時代中期の竪穴住居跡6軒、土坑約200基が検出された。これらの遺構は、当該期における定住的生活と活発な土地利用を示すものと評価される。
出土土器には、阿玉台式土器・勝坂式土器・曲隆線文土器が認められ、これらが同一遺跡内で共存する点が注目される。これは、関東地方における縄文中期の土器様式の地域的多様性や文化交流を考える上で重要な資料となる。
また、遺跡から約500m離れた上三原田東峰遺跡では、「柳町土器」と呼ばれる特徴的な土器が出土している。柳町土器は、口縁部に円環状の突起を持ち、器面全体を密に粘土帯文で装飾する点に特徴がある。三原田諏訪上遺跡出土の勝坂式土器と比較すると、口縁部や胴部の装飾をより発達させた形態として理解することができ、地域内での土器様式の変遷や発展過程を示唆する。
石器では、有舌尖頭器が1点確認されている。全長約6.5cmで、遺構外から出土した。二重縁が鋸歯状を呈し、基部は欠損している。この資料は狩猟活動に関連する道具の一例として位置づけられる。
以上のように、三原田諏訪上遺跡は縄文時代中期の集落構造、土器様式の多様性、周辺遺跡との関係性を考察する上で重要な遺跡である。
遺構
- 住居
- 竪穴建物
- 土坑 260
- 竪穴3
遺物
- 縄文土器
- 石器
- 縄文土器(深鉢+浅鉢)
指定
- 平成15年3月25日 群馬県指定史跡
展示
- 渋川市赤城歴史資料館
アクセス等
- 名称: 三原田諏訪上遺跡
- 所在地:群馬県渋川市赤城町三原田字諏訪上140-1
- 交通:
参考文献
- 赤城村教育委員会(2004)『赤城村埋蔵文化財発掘調査報告書 25:三原田諏訪上遺跡』赤城村教育委員会
- 橋本勝雄(2020)「出現期の石鏃に関わる新たな資料群の発見とその意義」研究連絡誌 (83), pp.2507-2519,千葉県教育振興財団文化財センター
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