剣 ― 2023年07月15日 01:29
剣(けん)は両刃の刀である。
概要
反りのない直刀で、両刃の刀剣を剣という。 弥生時代の銅剣は2種類があり、剣身と柄を組み合わせたもの、と剣全体を一体として鋳造したものである。材料に銅を使用しているものを銅剣、鉄を素材とするものを鉄剣という。
出土例
- 中国式銅剣 - 吉武高木115号甕棺出土。朝鮮半島で使われていた、実際に戦闘で使いやすい銅剣である。
- 鉄剣 - 坂上遺跡。弥生時代終末から古墳時代初頭ごろに築かれた方形周溝墓から、製の剣(全長21cm・重さ77g)が出土した。
飛鳥時代の王宮 ― 2023年07月15日 19:26
飛鳥時代の王宮 (あすかじだいのおうきゅう)は、飛鳥時代に置かれた大王の王宮である。
宮とは
宮は「御屋」が語源とされる。御は美称で、屋は建物の意味である。身分の高い人などが住む大きな建物を指す。
大王/天皇 | 在位 | 王宮 | 設置年 | 所在地 |
推古 | 593-628 | 豊浦宮 | 592 | 奈良県高市郡明日香村 |
推古 | 593-628 | 小墾田宮(小治田宮) | 603 | 奈良県桜井市大福 |
舒明 | 629-641 | 飛鳥岡本宮 | 630 | 奈良県高市郡明日香村岡 |
舒明 | 629-641 | 田中宮 | 636 | 奈良県橿原市畝傍町 | 舒明 | 629-641 | 厩坂宮 | 640 | 奈良県橿原市大軽町 | 舒明 | 629-641 | 百済宮 | 643 | 奈良県北葛城郡広陵町百済 | 皇極 | 642-645 | 飛鳥小墾田宮 | 642 | 奈良県高市郡明日香村奥山 | 皇極 | 642-645 | 飛鳥板蓋宮 | 643 | 奈良県高市郡明日香村岡 |
孝徳 | 645-654 | 難波長柄豊碕宮 | 645 | 大阪市中央区法円坂1 |
斉明 | 655-661 | 飛鳥川原宮 | 655 | 奈良県高市郡明日香村 |
斉明 | 655-661 | 後飛鳥岡本宮 | 656 | 奈良県高市郡明日香村岡 |
斉明 | 655-661 | 朝倉橘広庭宮 | 661 | 福岡県朝倉郡朝倉町山田 |
天智 | 662-671 | 後飛鳥岡本宮 | 661 | 奈良県高市郡明日香村岡 |
天智 | 662-671 | 近江大津宮 | 667 | 滋賀県大津市錦織 |
天武 | 672-686 | 嶋宮 | 672 | 奈良県高市郡明日香村島ノ庄 |
天武 | 672-686 | 岡本宮 | 奈良県高市郡明日香村岡 | |
天武 | 672-686 | 飛鳥浄御原宮 | 奈良県高市郡明日香村岡 | |
持統 | 687-697 | 飛鳥浄御原宮 | 686 | 奈良県高市郡明日香村岡 | 持統 | 687-697 | 藤原京 | 694 | 奈良県橿原市高殿町 | 文武 | 697-707 | 藤原京 | 697 | 奈良県橿原市高殿町 | 元明 | 697-707 | 藤原京 | 707 | 奈良県橿原市高殿町 |
参考文献
1.積山洋(2014)『東アジアに開かれた古代王宮』新泉社
小墾田宮 ― 2023年07月15日 23:24
小墾田宮(おはりだみや)は、飛鳥時代の推古天皇の宮殿である。奈良時代には淳仁・称徳も使用した。小治田宮とも表記する。
概要
603年(推古11年)、推古天皇は小墾田宮を宮と定めた。小墾田宮の内部は、推古16年、18年の儀式の様子で書かれている。南門の先に庭があり、左右の脇に大臣の座がある庁があり、北側の奥に大門があり、天皇が座する大殿へ通じていた、。
比定地
雷丘東方遺跡が小墾田宮に比定されている、1970年、1973年の発掘調査により飛鳥時代の掘立柱建物、塀、石敷き遺構、小池が確認され、さらに奈良時代から平安時代にかけての掘立柱建物、礎石建物、などが確認されている。また「小治田宮」「小治宮」と書かれた墨書土器が奈良時代の井戸内から出土した。
- 所在地:奈良県高市郡明日香村雷
- アクセス:赤かめ周遊バス飛鳥下車 徒歩約5分
参考文献
- 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房
- 大塚初重(1982)『古墳辞典』東京堂
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