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垂飾付耳飾2023年07月27日 19:27

垂飾付耳飾(すいしょくつきみみかざり/たれかざりつきみみかざり)は耳環に葉形垂飾や浮子形垂飾等の各種垂や歩揺を連結した兵庫鎖を垂らしたものである。

概要

長鎖式は兵庫鎖を介して空球と宝珠形・円錐形の垂飾を連結したもの。金細工の技術は北方民族から中国・朝鮮を経て、5世紀後半頃にわが国に伝わった。 日本では後期の古墳から多く出土するが、5世紀代と6世紀代において、金銅製冠帽などの禁制品とともに出土するえ

出土例

  • 金製垂飾付耳飾 新沢千塚126号墳出土、5世紀、東京国立博物館

参考文献

百舌鳥古墳群2023年07月27日 21:11

百舌鳥古墳群(もずこふんぐん)は大阪府堺市の南部の百舌鳥野の台地に南北4km、東西3.8kmの範囲に展開する現存44基の前方後円墳を有する大古墳群である。

概要

主要古墳は、北から田出井山古墳、大仙古墳、石津丘古墳、大塚山古墳があり、東方にいたすけ古墳、御廟山古墳、ニサンザイ古墳がある。これらの大型前方後円墳のほか、大仙古墳の周濠東側に陪塚・塚廻古墳があり、石津丘古墳の北側にある3基の円墳の内の1基が、七観古墳である。これも陪塚の可能性が高い。 かっては100基を超える古墳があったが、第二次世界大戦後の宅地開発で、半数以上の古墳が破壊された。

形態

前方後円墳、帆立貝形墳、円墳、方墳の4種類がある。

発掘調査

遺構

遺物

時期

形成年代は5世紀に中心を置き、4世紀後半から5世紀後半である。墳丘規模は250m以上3基と大阪湾沿岸地域を拠点とした大王家に関係が深い古墳群と思われる。

指定

  • 2019年 - 世界遺産登録「百舌鳥・古市古墳群‐古代日本の墳墓群」

アクセス等

  • 名称:百舌鳥古墳群
  • 所在地:大阪府堺市、羽曳野市、藤井寺市
  • 交通:

参考文献

横穴式石室2023年07月27日 21:21

''横穴式石室'(よこあなしきせきしつ)は、古墳の横に穴をあけ遺体を納める玄室へつながる通路に当たる羨道を築造した石積みの墓制である。

概要

朝鮮半島北部で発達し4世紀後半から8世紀初頭まで日本列島でも行われた。石室の開閉が可能である。追葬、合葬を目的とした埋葬施設である。古墳時代の前期・中期は竪穴式石室が主流であったが、古墳時代後期に横穴式石室が主流となった。

事例

鋤崎古墳は北部九州型の祖型で、 4世紀末から5世紀初頭の前方後円墳であり。日本最古の横穴式石室である。 宮山塚古墳の横穴式石室は近畿で最古級のもので5世紀後半~末頃に築造された。新沢千塚221号墳(新沢千塚古墳群)は5世紀後半頃で近畿地方における初期の横穴式石室の例である。

構造

遺体を安置する玄室、玄室への通路となる羨道がある。玄室の入口部、玄室の幅が狭くなり、羨道との接続部を袖石という。袖石が柱状の立石で、羨道部より狭いものを玄門という。

九州型と畿内型

横穴式石室は「九州型」と「畿内型」に大別される。「九州型」は4世紀末頃から福岡・佐賀県沿岸部を中心に前方後円墳の埋葬施設として築造され、その後5世紀には九州各地へ拡がる。普及する過程で「肥後型(熊本県)」や「地下式横穴(宮崎県)」などに変化し、地域色がみられる。「畿内型」は5世紀終わり頃に出現するが6世紀はじめに前方後円墳に採用された。

両袖型は玄室との境界の両側に袖があるものをいう。片袖型は片側だけに袖があるものをいう。玄室と羨道との間に袖がないものを無袖型という。

百濟

百済の最初の王都の漢城(現ソウル市)周辺に位置する、ソウル市可楽洞・芳イ洞古墳群でみつかった横穴式石室は、百済の初期横穴式石室とされる。

参考文献

竪穴式石室2023年07月27日 21:45

竪穴式石室(たてあなしきせきしつ)は、周囲の四壁を積み石で作り、埋葬が終わった時点で天井石を架けて蓋年とし、完全に木棺あるいは石棺を密封する石室である。

概要

主として日本の古墳時代の石室の一種であり。 朝鮮南部にもみられる。 一般に墳丘の頂部に壙を掘り,四壁に石を積み,その内部に遺体を置いて天井を石でふたをした形が多い。 一度ふたをして土をかぶせると、追葬で再び開けることはないのが通例である。主として割竹型木棺が用いられる。 壁の石積みに板状の割り石を小口積みに水平に積むものが多く、底面は粘土床、礫床でそこに木棺を置く。 竪穴式石室は発生期古墳、前期前半に盛行するが、地域によっては6,7世紀まで用いられることもある。

石室のサイズ

石室の幅と長さは、内部に納める棺の大きさに影響される。幅1.5mから2m、長さ7mから8mに及ぶものがある。 前期の石室の内法は割竹形木棺を納めるために狭長で、長さ6~8メートル、幅と高さが1メートルほどのものが多く、中期の石室は長持形石棺や組合式木棺などを納めるために、石室空間が少なく、長さが3~6メートルとやや短く、幅が2メートルほどとなる。

事例

  • 黒塚古墳竪穴式石室 竪穴式石室は長さ約8.3メートルと長大であり、人頭大の川原石と板石を用いて合掌式の石室を作った。石室の中央部に木棺を安置する粘土棺床があり、粘土棺床や棺内の鏡の位置、朱の状況などから北頭位で遺骸が置かれていた。
  • 茶臼塚古墳竪穴式石室 茶臼塚古墳の埋葬施設は、板石を小口積みした竪穴式石室であり。石室規模は長さ6.2m、幅は北端1m、南端0.75m、高さ1.7mと復元される。

構造

参考文献