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岩鼻式土器2023年10月08日 00:01

岩鼻式土器(いわはなしきどき)は櫛描文を有する壺や甕の土器である。

概要

岩鼻遺跡は埼玉県県西部の弥生時代中期から後期にかけての櫛描文系土器の標式遺跡である。 埼玉県鳩山町の天神台東遺跡では弥生後期初頭の集落跡から岩鼻式土器古段階の良好な資料が出土する。 櫛描きは櫛型の道具を使って土器を装飾する技法である。素地が柔らかいうちに、先端が多数に別れた櫛状の道具で複数の平行線、波状線、文様、その他の線刻を付ける方法である。 関東北西部に分布し、毛足の太くて硬い刷毛で撫でつけたような、無数の筋目を地文として全面にほどし、土器の口から頚の周辺にかけて櫛歯状の工具で文様を描く。

参考文献

車輪石2023年10月08日 00:15

車輪石/大師山古墳/東京国立博物館

車輪石(しゃりんいし)は古墳の副葬品の中で、南海に生息するオオツタノハを加工した貝輪を石で模造した腕輪形の石製品である。

概要

外形が楕円形で表面に放射状の帯を配している扁平な形と文様が車輪に似ているものである。カサガイやオオツタノハなどの笠形をした貝の頂部に孔をあけてつくられた腕輪を石材で模したものである。表面にある放射状の文様は、貝の表面の放射肋とよばれる筋を写したもので、江戸時代の学者はこの文様を車輪の輻と見て、これに車輪石という名を付けた。 古墳時代には、特別な貝輪は緑色凝灰岩や碧玉とよばれる緑色をした綺麗な石材でつくられ、古墳に副葬された。実用の腕輪というより、古墳に葬られた人の権威を示す宝器となっている。

出土例

  • 車輪石 - 島の山古墳出土、奈良県磯城郡川西町、古墳時代前期
  • 車輪石 - 東之宮古墳、愛知県犬山市、古墳時代、京都国立博物館
  • 車輪石 - 17号遺跡出土、沖ノ島、福岡県宗像市、4~5世紀、国宝

参考文献