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前田遺跡 (姶良市)2025年09月11日 00:10

前田遺跡 (姶良市)(まえだいせき)は鹿児島県姶良市にある縄文時代から平安時代までの複合遺跡である。

概要

住吉池の南側の斜面に位置する。

調査

姶良市住吉地区の圃場整備に伴い、令和元年、2年に発掘調査を行った。 浅い谷状の低湿地部分に縄文時代中期後半(約4500年前)の土坑72基と、ドングリや編みかご14点などの植物質遺物が出土した。ドングリを貯蔵した土坑は72基が検出された。 地下水が湧出する上端部は幅5.6mから12mであり、深さは1mほどである。 ドングリ貯蔵土坑や編みかごは、鹿児島県内の縄文時代の遺跡では初めての出土である。 出土したドングリ類は総数11万点以上に及ぶ。 集落跡は後世の水田造成のために破壊されたため、土坑以外は残存しない。、 出土した土器から縄文時代中期後半とみられる。

編みかご

前田遺跡から出土した編みかごは、全部で14点あった。 編みかごの使用方法は不明であるが、ドングリ類を中に入れて土坑内で水漬けしていた可能性がある。編み組技法には東明遺跡で確認されている「もじり編」「ござめ編」を用いている。編みかごの素材にはウドカズラやテイカカズラなどのつる性植物を利用したモノと、アカガシ亜属の木片をテープ状に加工したものがある。ヘギ材の樹種は同定分析によりイチイガシの可能性が高い。

ドングリ

前田遺跡から出土したドングリは99%がイチイガシであり10万点以上あった。ほかに少量のアカガシ、ツクバネガシ、ナラガシワが含まれる。低湿地部分から10万点以上出土した。イチイガシは灰汁抜きの必要がないので、灰汁抜きのための貯蔵ではなく。、虫の食害を受けた実を選別する為とみられる。*遺構

  • 土坑
  • 柱穴
  • 溝状遺構

遺物

  • 縄文土器
    • 春日式
    • 中尾田Ⅲ類
    • 並木式
    • 阿高式
    • 宮之迫式
    • 南福寺式
    • 出水式
    • 磨消縄文土器
    • 指宿式
    • 市来式
    • 黒川式
  • 石器(石鏃・スクレイパー・石匙・石錐・石斧・礫器・磨石・敲石・石皿・台石)
  • 円盤状土製品
  • 木製品
  • 木材
  • 編組製品
  • 植物遺体
  • 骨角器
  • 動物骨
  • 人骨
  • 種実
  • 弥生土器
  • 成川式土器
  • 土師器
  • 須恵器
  • 縄文晩期
  • 縄文土器
  • 弥生土器
  • 石鏃
  • 剥片(黒曜石製)

展示

考察

指定

アクセス等 

  • 名称  :前田遺跡
  • 所在地 :鹿児島県姶良市住吉
  • 交 通 :

参考文献

  1. 鹿児島県考古学会(1988)『鹿児島県下の縄文時代晩期遺跡』