宝塚1号墳 ― 2026年01月22日 22:31
宝塚1号墳(たからづかいちごうふん)は三重県松阪市に所在する古墳時代の前方後円墳で、日本百名墳に選定されている。
概要
松阪市の市街地から南に3kmの丘陵上にある宝塚古墳は1号墳と2号墳がある。宝塚1号墳は伊勢平野最大の111mの規模である。伊勢地方で最大の前方後円墳である。前方部は東に向く。 松阪市市街地の南約3kmに位置する丘陵上には宝塚古墳群があり、1号墳と2号墳からなる。宝塚1号墳は全長約111mを測り、伊勢地方最大の前方後円墳である。前方部は東向き(やや南寄り)に開く。
前方部の付け根には、幅約18m・奥行約16mの舞台状の造り出しが設けられ、古墳本体とは土橋で連結されている。この造り出し周辺からは約140点に及ぶ埴輪が出土している。主体部(埋葬施設)は未発掘であり、その構造は明らかになっていない。
宝塚2号墳は5世紀前半頃に築造された帆立貝式前方後円墳で、壷形埴輪と円筒埴輪が一体化した朝顔形埴輪が出土している。宝塚1号墳に続く時期の築造と考えられ、同一首長系譜に属する可能性が指摘されている。
船形埴輪
宝塚古墳群では1999年から発掘調査が行われ、2000年には宝塚1号墳の造り出しから、船上に立飾を伴うものとして全国初、かつ国内最大規模の船形埴輪が出土した。この船形埴輪は、側面を板で補強した丸木舟系の準構造船を表現したもので、全長約140cm、円筒台を含めた高さ約94cm、最大幅約36cmを測る。
船形埴輪の船首・船尾は垂直に立ち上がり、複数の鰭状突起で装飾され、心葉形の隔壁板や線刻文様など、極めて写実的な造形が施されている。船体中央には、首長の権威を象徴する蓋・威杖2本・大刀を模した立飾が据えられており、被葬者の魂を乗せる葬送船を表現したものとする解釈が有力である。
この船形埴輪を含む「三重県宝塚一号墳出土埴輪」は、その造形的完成度と古墳時代の首長権力・葬送観念を示す点が高く評価され、2024年(令和6年)に国宝に指定された。
このほか、円筒埴輪、壷形埴輪、蓋埴輪、盾形埴輪、囲形埴輪、柵形埴輪、短甲形埴輪、家形埴輪など多様な埴輪が出土している。
規模(1号墳)
- 形状 前方後円墳
- 築成 後円部:3段
- 墳長 111m
- 後円部径 径75m 高11m
- 前方部 幅66m 長46m 高6.4m
- 外表施設 円筒埴輪 円筒・朝顔形
- 葺石 あり
遺構
遺物
- 底部穿孔二重口縁壺
- 埴輪棺
- 船形埴輪
- 囲形埴輪
- 家形埴輪
- 埴輪(円筒 楕円筒
- 壺形埴輪
- 蓋形埴輪
- 盾形埴輪
- 靱形埴輪
- 甲冑形埴輪
- 冠形埴輪
- 高杯形埴輪
- 家形埴輪
- 囲形埴輪
- 柱状
- 土製品(鳥笊高杯)
指定
- 2024年(令和6年)8月27日 三重県宝塚一号墳出土埴輪(278点)
- 1932年(昭和7)年 - 国史跡史跡
被葬者
築造時期
- 5世紀初頭
展示
- 松阪市文化財センター
アクセス等
- 名称:宝塚1号墳
- 所在地:三重県松阪市小黒田町ごけ山120-1
- 交通: 松阪駅 鈴の音バス 左回りバス 39分
参考文献
- 松阪市教育委員会(2000)『宝塚古墳発掘調査概要』。
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