石刀 ― 2026年07月06日 00:05
石刀(せきとう)は縄文時代後期から弥生時代に作られた片刃の石製の刀剣形の磨製石器である。
概要
両刃のものを石剣、片刃のものを石刀という。石刀は片刃の刀を模した形状を特徴とする。 祭器・石棒は刃部を持たない棒状の祭器である。石刀は武器として実用された痕跡は乏しく、祭りや儀式で使われた「祭器」、呪術具の一種と考えられている。 東日本に多く分布するが、近畿地方や瀬戸内地方など西日本でも出土例が知られている。 縄文時代晩期の土坑墓の中から副葬品(死者と一緒に埋められた品)として出土する例が多い。
亀ヶ岡石器時代遺跡出土の石刀は柄の部分に美しい彫刻(S字状入組文など)が施され、赤く着色(赤彩)された精巧な装飾が施された代表例として知られる。。 萪内遺跡(岩手県花巻市)で出土した石刀は、「萪内型石刀」と呼ばれる緩やかに湾曲した特徴的な形態を示す。
町田堀遺跡(鹿児島県霧島市)からは、刀身が湾曲し、頭部に独特の文様を刻み赤彩された石刀が出土している。さらに南九州では、天附遺跡群などから九州特有の石刀が出土しており、緩やかな湾曲や厚さ約5ミリメートルの薄い刀身、持ち手や先端部に刻まれた幾何学文様などを特徴とする。
出土例
- 石刀 - 岐阜県白川町佐見出土、縄文時代(後~晩期)、東京国立博物館
- 石刀 - 伝富山県中新川郡立山町岩峅寺字上ノ山出土、縄文時代、九州国立博物館
- 石刀 - 平田遺跡、三重県鈴鹿市、縄文時代晩期
参考文献
- 小林行雄(1937)「石包丁」『考古学』8巻7号
- 齋藤 岳, 平山 明寿(2022)「青森県外ヶ浜町中ノ平遺跡出土の石刀について」研究紀要、青森県埋蔵文化財調査センター
- 八幡一郎(1933)「石剣及石刀に就いて」『人類学雑誌』48巻7号
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