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土壙墓2023年08月17日 19:51

土壙墓(どこうぼ)は地表を50cmから1m未満掘り下げて棺などを使わず、布などで包んでそのまま直接と土中に遺体を埋める埋葬方法である。

概要

縄文時代以降、最も一般的な埋葬方法である。形状は円形・楕円形・長方形など。 副葬品を伴う場合もある。

出土例

  • 土壙墓 三内丸山遺跡
  • 土壙墓 北海道元江別1遺跡、縄文時代中頃、深鉢形土器・壷形土器等の土器72個、琥珀玉、碧玉製の玉類3,669個、石鍬・石銛・磨製石斧・石ナイフ等の石器類等308点、総計4,000点以上の副葬品
  • 土壙墓  四辻土壙墓遺跡、弥生時代
  • 土壙墓  草足塚東遺跡、弥生時代中期~後期、ガラス玉25個出土

高坏2023年08月17日 21:51

高坏/東京国立博物館

高坏(たかつき)は浅い皿に1本脚のついた盛り付け用の土器である。

概要

ふっくり丸みのある皿状の容器に高い脚をつけた土器または木器である。坏(つき)は縁の脚(器壁)が比較的低い器である。 弥生時代には壺、甕、高坏、甕,鉢といった種々の形態の土器が定着する。高杯はコンポート(脚付きのフルーツ皿)に似た形状である。ただし台付鉢との区別は必ずしも厳密ではない。台付壺、台付甕もあり、壺や甕には別作りの蓋をそなえる。「魏志倭人伝」によれば、3世紀の倭人は高杯(籩豆)を用い,手づかみで食べていたという。当時の鉢,高杯は出土量が多いため、食事の際にそれぞれが個々に(一人毎に)器をもっていた可能性もある

用途

高杯状の土器は高杯状の土器は縄文時代の終わりころからみられるが、弥生時代になると一般的な食器として定着する。祭神への供物を盛る土器としても使われた。貯蔵用壺、煮沸用甕と並んで弥生時代以来の代表的な土器である。壺は貯蔵用、甕は煮炊用、高坏は供膳用と用途によって使い分けていた。鉢,高杯は,食物を盛りつけるための器である。

材質

材質は土、木、竹、ガラス、金属などがあり、縄文中期に浅鉢に透かしのある太く短い台付けの土器の高坏が現れ、弥生時代には木製高杯が現れた。

出土例

  • 高坏 - 朝日遺跡 愛知県清須市、弥生時代後期
  • 弥生土器高坏 - 東野遺跡、岐阜県加茂郡坂祝町黒岩・大針、弥生時代後期
  • 高杯 雀居遺跡、弥生早期~中期
  • 高杯 将軍山古墳

骨角器2023年08月17日 22:29

骨角器(こっかく き)は動物の骨、角、牙などで作られた道具である。

概要

道具には狩猟具、漁撈具、装身具などがある。後期旧石器時代の遺跡や、日本の縄文時代の遺跡から多く発見される。

用途

生産用具と、装飾品に分けられる。 生産用具には土を掘り起こすための道具、卜占の材料、漁具としてヤス・鈷・釣針などがある。 装飾品にはかんざしやペンダント、彫刻を施して像や装飾をつけたものがある。

材料

シカの角から釣針、鈷、かんざしなどを作った。ニホンシカとイノシシの足の骨はまっすぐであるため、ヤスなど長い道具を作った。サメの脊椎骨に穴をあけてペンダントにした。

出土例

  • 骨角器 千葉県余山貝塚
  • 骨角器 岩手県獺沢貝塚
  • 骨角器 伝茨城県椎塚貝塚
  • 骨角器類 寺下遺跡出土 釣針・銛・ヤス・骨針・骨箆のような実用品の他にヘアピン・腕輪・首飾りなどの装身具類も多く出土する。