花鳥背八角鏡 ― 2023年05月26日 22:26
花鳥背八角鏡(かちょうはいのはっかくきょう,)は正倉院に収蔵されている花鳥文様の八角形の鏡である。
概要
国家珍宝帳に記載されている品である。北倉に伝世する18面の鏡の中の1面である。当初に付属していた「緋絁帯」「漆皮箱緋綾嚫盛」は失われている。 外形を花形とし、背面に鈕を挟んで、葡萄の枝を咥えた鳥2羽が舞う。鳥の図柄は唐の時代に流行した模様である。1羽は両翼を広げ、1羽は翼をたたみ背後を振り返る。 鳥はこれまで鸚鵡とされてきたが、専門家によりホンセイインコの特徴があると指摘された。材料組成は中国鏡の組成に近い。
盗難
鎌倉時代に正倉院に泥棒が入り、銀と思って盗んだであろうが、割って調べると白銅製とわかり、東大寺の境内に置いていかれたという。大破したが、1894年(明治27年)に修理され、元の姿に復元された。
展示歴
- 1983年 - 第35回
- 1996年 - 第48回
- 2007年 - 第59回
- 2021年 – 第73回
管理
- 名称 :花鳥背八角鏡 第14号
- 倉番 :北倉42
- 用途 : 調度
- 技法 : 金工 銅製鋳造
- 寸法 :径33.6cm 縁厚0.8cm、重3844.8g
- 材質:銅70%、錫25%、鉛5%
参考文献
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