赤銅合子 ― 2023年06月11日 23:23
赤銅合子(しゃくどうのごうす,Lided Copper Bowl with Pagoda-Shaped Knob)は、正倉院に保存されている合子である。
概要
合子はふた付きの小さい容器を意味する。第一号は宝瓶形の鈕をつける。古様の卵形の形状である。鈕は金銅製、他はほぼ純銅で赤褐色を呈し、今日でいう赤銅とは異なる。鍛造のあと轆轤挽きで仕上げる。第三号は七重の相輪形の鈕をつけて塔形とする。胴部は横に膨らんだ球形とする。台脚は末広がりである。座金の一部には銀を用い、つまみの部分に黄銅を用いるが。他はほぼ純銅である。鈕と蓋、身と台脚は座金と鋲を駆使して接合する。香を入れる容器として用いた。
管理
第一号
- 名称:赤銅合子 第一号
- 倉番:南倉 29
- 用途:仏具
- 技法:金工
- 寸法:径7.3 高11.5 重310.3
- 材質・技法 :銅鍛造 紐は金銅 座金は金銅・錫
第三号
- 名称:赤銅合子 第三号
- 倉番:南倉 29
- 用途:仏具
- 技法:金工
- 寸法:径8.8 高15.0 重310.4
- 材質・技法 :銅製 相輪・座金は金・銀
出展歴
第一号
- 1940年 - 帝室博物館、皇紀2600年記念正倉院御物特別展
- 1979年 - 第32回
- 1991年 - 第43回
- 2011年 - 第63回
第三号
- 1961年 - 第32回
- 1970年 - 第23回
- 1983年 - 第35回
- 2006年 - 第58回
- 2014年 - 日本国宝展(東京国立博物館)
- 2019年 - 正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―(東京国立博物館)
参考文献
- 奈良国立博物館(2008)『正倉院展60回の歩み』奈良国立博物館
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