上円下方墳 ― 2023年10月01日 00:12
上円下方墳(じょうえんかほうふん)は墳丘の下段が方形で、その中央に円墳を設けた古墳である。
概要
古墳時代の終わり頃(7世紀前半~8世紀)に造られた。奈良県高市郡明日香村所在の石舞台古墳はかって、上円下方墳であったとの説がある。山王塚古墳は最大の上円下方墳とされている。
類例
- 野地久保古墳 - 福島県白河市(2010年国史跡指定)
- 山王塚古墳 - 埼玉県川越市(市指定史跡)
- 天文台構内古墳 - 東京都三鷹市
- 武蔵府中熊野神社古墳 - 東京都府中市(2005年国指定史跡)
- カトラ古墳 – 奈良県
- 山畑2号墳 - 大阪府東大阪市上四条町
- 清水柳北1号墳 - 静岡県沼津市
- 宮塚古墳 - 埼玉県
参考文献
巴形銅器 ― 2023年10月01日 23:14
巴形銅器 (ともえがたどうき)は渦を巻いたような形の青銅器である。
概要
弥生時代から古墳時代にみられる青銅製の飾り金具である。 古墳時代では4脚式が一般的であるところから卍字形銅器とも言われる。弥生時代には7、6、5脚式があり、左廻りを原則とする。 西は対馬、九州から東は神奈川県にまで及ぶ。巴形銅器(ともえがたどうき)は日本独自の形状で、2世紀、弥生時代の終わりごろから作られた。当初は羽根が7、8枚ついていて、真ん中は円錐形に盛り上がっていた。特徴的な形は、スイジガイという巻貝を模したものではないか、という説が有力である。
朝鮮
日本列島で製作され、朝鮮半島に伝わった倭系の遺物の「巴形銅器」が13点、金海市の大成洞古墳群で出土した。盾の飾り金具でもとは槍や矛の一部であったといわれている祭りの道具とされる、大成洞古墳博物館蔵。
用途目的
用途は飾り金具またはお守りあるいは呪術的な祭祀道具と想定されている。 東大寺山古墳の巴形銅器は出土状況と木材や漆膜が付着していたことから、革盾に綴じ付けられていたと考えられ、錐部内部の小棒と紐を使って革盾や矢筒である靫(ゆき)に取付ける飾り金具として使われたとされる。 赤妻古墳出土の巴形銅器は円の中心に穴があいおり、その穴に棒を通し、戦いの際に盾)や、弓矢の矢を入れる容器に取りつけたとされている。4枚の羽根の先はとがっているが、武器ではない。古代においてとがったものは悪いものを追い払うという考えがあった。戦場で自分を敵から守るためのお守り的な用途と考えられる。
出土例
- 巴形銅器 - 東大寺山古墳出土、奈良県天理市、古墳時代、4世紀
- 巴形銅器 - 赤妻古墳出土、山口県山口市、
参考文献
磯金具 ― 2023年10月02日 00:36
磯金具 (いそかなぐ)は馬具のひとつで鞍金具の中央の金具を海金具といい、その下側に取りつく金具を磯金具という。
概要
鞍が馬の背と接する左右の細長い部分である。
出土例
- 磯金具 - 金銅莊鞍橋磯金具、珠城山古墳出土、奈良県桜井市、6世紀
- 磯金具 - 藤ノ木古墳出土、奈良県橿原市、古墳時代後期、6世紀第4四半期
参考文献
馬冑 ― 2023年10月03日 00:10
馬冑 (ばちゅう、うまよろい)は古代のうまの頭部を守るための鉄製の防御具である。
概要
馬冑は朝鮮半島南部、伽耶地域の出土例が多い。高句麗古墳壁画にも多く描かれている。日本国内では、将軍山古墳、和歌山県和歌山市大谷古墳と福岡県古賀市船原古墳の3例のみである。朝鮮半島の出土を入れても20例程度である。馬の体を守る鎧は馬甲という。
舩原古墳
船原古墳で発見されたとき馬冑はばらばらの状態であったが、九州歴史資料館で土やさびを落とし、破片を組み立てる作業が行われた結果、当時の形が明らかになった。馬冑は全長48.5センチメートルで、合計6枚の鉄板を鋲でつなぎ合わせて作られている。 馬冑の表面には馬冑を入れていた箱の木材とみられる痕跡が付着しており、これを調べたところ杉であることが分かった。杉は日本固有種であるため、国内で作られた箱に馬冑が納められていた可能性が高い。
大谷古墳
馬頭を覆う上端に立飾りをつけた馬冑は、わが国古墳出土の遺品としては特異なもので、大陸的色彩が強い。
朝鮮
出土例
- 馬冑 - 将軍山古墳、埼玉県行田市、古墳時代、
- 馬冑 - 大谷古墳、和歌山県和歌山市
- 馬冑 - 船原古墳、福岡県古賀市
参考文献
高坏形埴輪 ― 2023年10月03日 00:24
高坏形埴輪(たかつきがたはにわ)は浅い皿に1本脚のついた盛り付け用の土器(高坏)の形状の埴輪である。
概要
高坏の下に器台を表す場合がある。
出土例
- 高坏形埴輪 - 赤堀茶臼山古墳出土、群馬県伊勢崎市、古墳時代5世紀
- 高坏形埴輪 - 室宮山古墳、奈良県御所市、古墳時代中期初頭(5世紀初頭)
鞍金具 ― 2023年10月03日 16:47
鞍金具(くらかなぐ)は馬の鞍につける金具全般をいう。
概要
杏葉や辻金具も鞍金具に含める。身体を前後からはさみ安定させる前輪と後輪の外周の縁部分である覆輪、海・磯の飾金具である海金具・磯金具を鞍金具に含める。
出土例
- 金銅製鞍金具 - 藤ノ木古墳出土、奈良県橿原市、6世紀第4四半期、
- 鞍金具 - 丸山古墳出土、大阪府南河内郡古市、古墳時代前期後半(4世紀後半)
参考文献
輪鐙 ― 2023年10月03日 17:13
輪鐙(わあぶみ)は金属製で輪の形状をした鐙である。 鐙は騎乗した人間が足を掛けるための器具である。
概要
鐙は、馬上で両手を使う際に体を馬に固定させるために必要となる。輪の下方は直線に近い形状である。足先や足裏を鐙の乗せやすく安定させるための形状である。 また、輪鐙の上方には力韋を結ぶための穴が空けられ、他の馬具に取り付けることができる。 蔀屋北遺跡の輪鐙は木製である。長さ20.6cm、幅15.7cm、足をかける輪の部分は一部欠けているが、内径でたて7.3cm、よこ10.6cmを測る。柄の部分は厚く、輪の部分の断面は梯形(内側が広い)になるように細工されており、柄の先端の穴に皮紐を装着して鞍につなげて使用する。柄の上縁や紐穴の内側上部は著しく磨り減っており、皮紐がむすばれて使用されていた痕跡が認められる。磨り減り具合からみて、右足用に装着されていたものと考えられる。材質はカシである。
出土例
- 輪鐙 - 江田船山古墳出土、熊本県和水町、古墳時代・5~6世紀
- 輪鐙 - 王墓山古墳出土、岡山県倉敷市、古墳時代・6世紀
- 輪鐙 - 蔀屋北遺跡、大阪府四條畷市、古墳時代(5世紀)
最近のコメント