細石刃 ― 2025年03月09日 01:08
細石刃(さいせきじん)は極小の石刃で細石器の一種である。
概要
旧石器時代後期を代表する石器である。幅は1cm以下で、長さが幅の2倍以上の縦長剥片をもつ石刃である。長さ1cmから数cm、幅は数mmから1cm、厚さは1mmから2mm前後である。 細石刃の素材には黒曜石が使われた。長いものや湾曲のある石材は折り取って使用されることが多い。 ナイフ形石器と比べて使いやすく耐久性がある道具であった。当時の人々が効率よく狩りをできるかは死活問題であり、道具の改良はそのまま生活の安定につながった。
用途
骨、木、角、牙などで作られた軸の先端部に溝を彫り、数個の細石刃を溝にはめて取り付けて槍として使用したものである。槍が破損したり、刃こぼれした際には、別の刃に取り替えて使う。
範囲
- 東アジア、シベリア、アラスカなどに広く展開する。
出土例
- 細石刃 堂ヶ谷戸遺跡、東京都世田谷区、堂ヶ谷戸遺跡
- 細石刃 矢出川遺跡、長野県南佐久郡南牧村、後期旧石器時代後半期
- 細石刃 加治屋園遺跡、鹿児島市川上町加治屋園、旧石器時代
参考文献
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