岩屋古墳 ― 2025年04月08日 00:17
岩屋古墳(いわやこふん)は千葉県印旛郡栄町にある大型の方墳である。 日本百名墳の一つである。「龍角寺105号墳」「龍角寺岩屋古墳」とも言われる。
概要
印旛沼の東岸2km、標高30m程の細尾根の台地上にある龍角寺古墳群の東南部にある。方墳としては日本最大級である。墳丘の周りを廻る2本の周溝が見つかっている。内側周は幅約5m、深さは地表面から約1.5mである。外側周溝は上端幅約4.7m、深さ1.2mである。築成は三段である。第一段と第二段との間には、テラス上の緩傾斜面がある。元はほぼ水平をを保っていたとみられる。 2本の周溝の間の周堤は、見かけ高さは約1.5mであるが、盛土は最大で80cm程、残りは地山であるローム層を削って成形されていた。周溝の外側からは片岩の破片が大量に見つかった。118基の龍角寺古墳群の中で、方墳は2基しかない。方墳の方向は東西と南北線に近い。方位を意識して作られた事が分かる。
規模
- 形状 方墳
- 築成 3段
- 規模 1辺78m、高13.2m
外表施設
主体部
単室の横穴式石室2がある。東石室は両袖型玄門付で羨道部を欠いている。西石室は両袖型玄門付である。棺は東石室にあり、奥壁に沿って緑泥片岩の造り付けの石棺である。
遺構
- 石室羨道
- 前庭部
- 周溝1
- 大型土坑1
- ピット13
- 溝1
遺物
- 土師器
- 須恵器
築造時期
- 7世紀前半~中頃
被葬者
- *指定
アクセス等
- 名 称:岩屋古墳墳
- 所在地 〒270-1506 千葉県印旛郡栄町龍角寺
- 交 通:JR成田線安食駅 バス 10分 房総のむら下車 徒歩 5分
参考文献
- 冨田樹(2022)「常総地域における後・終末期古墳の埋葬施設採用原理」
- 大塚初重(1975)「千葉県岩屋古墳の再検討」駿台史學 37,pp.142-155
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://ancient-history.asablo.jp/blog/2025/04/08/9766742/tb
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。