舎人 ― 2023年09月27日 23:39
舎人(とねり)は天皇や皇族などに近侍し、雑用にたずさわった下級官僚である。
概要
ヤマト王権時代にすでにあった役職と考えられている。
有馬皇子の従者の舎人
蘇我赤兄の裏切りにより有馬皇子が謀反の罪で逮捕された時、舎人の新田部米麻呂が従っていた。有間皇子は絞首となり、新田部米麻呂は鹽屋連鯯魚とともに、藤白坂で斬られた。守君大石と坂合部薬は流罪となった。後の「律」では、絞首より、斬の方が罪は重い。なぜ従者の2名が斬(打ち首)ちなったのか、また有馬皇子と謀反を相談した蘇我赤兄に何のお咎めもないのはなぜか、など不審な点が多い。赤兄の背後にいる中大兄皇子による陰謀説は可能性がある。 なお新田部米麻呂は新田部末麻呂と同じ。
日本書紀
- (原文 巻第廿六 齊明天皇四年 十一月)舍人新田部米麻呂、從焉。於是、皇太子親問有間皇子曰、何故謀反。答曰、天與赤兄知、吾全不解。
- (大意)舍人の新田部米麻呂は有馬皇子に従った。皇太子は有馬皇子になぜ謀反したのかと問う。王子はこれに答えて、「天と蘇我赤兄が知っているでしょう、私は知らない」と答えた。
参考文献
- 森下章司(1991)「古墳時代仿製鏡の変遷とそ の特質」史林74 (6),pp.773-815
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