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コウヤマキ2023年10月29日 19:26

コウヤマキ(こうやまき、高野槇)は日本の本州、四国、九州に自生する日本固有の常緑性針葉樹である。世界三大庭園樹のひとつである。

概要

樹高30m、直径1mにも達する常緑針葉樹幅が太い独特の針状葉は、2枚が合わさったものである。中央には溝があり、葉先は少し窪む。松ぼっくりができ、秋に熟して開くと、種子を放つ。 高野山では、ヒノキ、モミ、アカマツ、ツガ、スギとともに生育し「高野の六木」の一つに数えられる。日本書紀には「マキ(コウヤマキ)は棺を作るのによい」との記述がある。古代の遺跡から、コウヤマキは棺の用材として珍重されていた。弥生時代の遺跡などから、コウヤマキの建築材や木棺が発掘される。

百済の木棺

百済の王・武寧王陵の木棺材は、日本特産のコウヤマキであると判明している。日本では弥生時代から古墳時代にかけて、コウヤマキが木棺材として用いられた。しかし、それらの木棺は、武寧王陵の木棺の構造とは異なっている。コウヤマキは朝鮮半島には生育しない日本固有種である。すなわちコウヤマキの原材または板材が、日本から百済に運ばれた。陵山里古墳群や益山大王墓で用いられた木棺材もコウヤマキとされている。

出土

  • 木製埴輪 峯ケ塚古墳、大阪府羽曳野市、5世紀末
  • 組合せ式木棺 雁屋遺跡、1号方形周溝墓6号、大阪府四條畷市、弥生時代中期

参考文献

  1. 国立公州博物館(2001)『百済斯麻王 武寧王陵発掘後30年の足跡』

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